大声で叫ぶ観客が続出、禁止エリアで喫煙する人も…参加者語るフジロックの“ルール無視”な実態
画像を見る (写真:参加者提供)

 

10年以上参加し続けている常連参加者は言う。

 

「コロナ禍前までは、人が密集するステージの前方エリアや一部のスペース以外であれば周囲に配慮した上で喫煙は認められていましたが、昨年から会場内の喫煙所以外での喫煙が禁止になりました。しかし、それでも喫煙所以外でタバコを吸う人がおり、中には前方エリアで堂々と吸っている人もいました」

 

前出の感染対策ガイドラインでは、会話時のマスク着用を義務付けられていたが、こちらも無視する人がいたようだ。

 

「フジロックは毎年ほぼ必ず会期中に雨が降るのですが、今年は珍しくほぼずっと晴れて日差しも強かったんです。運営スタッフからは『会話時や人が密集する場所以外ではマスクを外して、熱中症対策をしてください』と頻繁に呼びかけられていました。なのに、密集している場所でマスクを外している人や外した状態で話している人も少なくなく、不安になる場面がありました」(前出・参加者)

 

オミクロン株の爆発的な流行によって、連日、全国各地で過去最多の感染者数を記録するなか開催された今年のフジロック。無症状の感染者も多いだけに、参加者には感染対策の意識が求められるはずだ。しかし、感染を広げかねない行動が頻発していたと別の参加者は言う。

 

「昨年は厳戒態勢での開催ということもあり、ほぼすべての参加者がアーティストのパフォーマンスに対して歓声を上げることなく、拍手で応えていました。しかし、今年は酒類の販売が解禁されたせいもあるのか、初日からパフォーマンスに対して歓声を上げる参加者が続出。『声を出しちゃダメだよ』と呼びかけるアーティストはいたのですが、中には歓声や一緒に歌うことを求めるアーティストもおり、それに同調する参加者も少なくありませんでした。大声を出している人を見て、『自分も出していいんだ』と思い、雪だるま式に声を出す人が増えていた印象です。

 

各アーティストのパフォーマンスが始まる直前に運営スタッフが参加者に『大声を出さないでくださいね』と必ず注意するのですが、あるアーティストのパフォーマンス前ではその呼びかけに対して大勢の参加者が『イエーイ!!!』と返していて呆れました。また2日目のメインステージのトリを務めたジャック・ホワイトが、最後に『Seven Nation Army』という曲を披露しました。冒頭のリフにあわせて観客が合唱するのがお決まりなのですが、大合唱が起きていました」

 

大声は“会場の外”でも確認されていた。フジロックはYouTube上で各アーティストのライブ配信も行っていたのだが、配信でも参加者の大声が確認される場面が続出。ネット上ではライブ配信を見た人たちからこんな反応が。

 

《えっ!今年のフジロックも大声禁止だったんですか!?あの歓声なんだったの!?!?》
《フジロックの配信今日ずっと見てたのだけど、声出し禁止にも関わらずめちゃくちゃ当たり前のように歓声聴こえてきて、思ったよりお客さんの民度低いのか?って思った》
《てか今年は歓声すごい大きいなぁ…野外の開放的な雰囲気で素晴らしい音楽聴いたらそりゃ叫びたくなるのもめちゃくちゃわかるけど無料配信で流れてるから少し抑えておくれと思う》

 

前出の参加者は最後に複雑な心境を吐露する。

 

「多くの人はルールを守っていましたし、破っていたのは一部の人です。コロナ禍前までフジロックは日本の他のフェスと比べても、制約が少ないフェスとして知られていましたし、そこが大きな魅力の一つでもあります。

 

ですが、コロナ禍の今、感染を拡大させないためにも参加者はいつも以上に制約を守ることが求められていたはず。なのに、一部の人がルールを破って、しかもその様子が全世界にライブで配信もされている。参加者自らが大好きなフジロックの評判を貶めるようなことをして、どうするのでしょうか」

 

日本を代表する野外フェスであるフジロック。その火を絶やさないためにも、参加者の姿勢が今、問われているのではないだろうか。

出典元:

WEB女性自身

【関連画像】

関連カテゴリー: