日本を代表する世界的ファッションデザイナーの森英恵さんが、8月11日に老衰のため亡くなった。96歳だった。
「英恵さんは21歳の時に洋裁学校に通い、’51年に東京都内に洋裁店を開きました。日本映画全盛期だったその頃から、浅丘ルリ子さんや石原裕次郎さんなど数多くの映画衣装を手がけました。’65年には、ニューヨークで初の海外コレクションを発表。羽ばたく蝶をモチーフにしたエレガントなデザインは『マダム・バタフライ』と称され、レーガン大統領夫人やセレブ女優などから愛されました。そして’77年に、パリ・オートクチュール協会にアジア人として初めて承認され、ファッションデザイナーの先駆者として活躍したのです」(ファッション関係者)
18日に英恵さんの訃報が報じられると、ファッション界からは惜しむ声が相次いだ。
ファッションデザイナーのコシノジュンコ氏は、毎日新聞の取材に「私が19歳の時、新人デザイナーの登竜門『装苑賞』を受賞した作品は、審査員の一人だった森英恵先生が選んでくださった1点だった。私をこの業界に引き上げてくれたのはまさに森先生だった」とコメント。
モデルの冨永愛(40)はインスタグラムを更新し、《日本の伝統美を表現し続け、日本人で唯一のパリ オート・クチュール協会の正会員、日本が誇るデザイナー森英恵さん パリで開催されていた彼女のコレクションに出演できたことは私の大切な思い出 ご冥福をお祈りします…》と追悼した。
英恵さんと親交の深かった黒柳徹子(89)も、《めったに存在しない、優れた女性。森英恵先生。お疲れ様でした。私はいつまでも、先生のお洋服が着られる体型にして、美しくいたいと思います。そして、数えきれないお礼を申し上げます。ありがとうございました》とインスタグラムに綴った。