「少し前、息子から『モデルに興味がある』と相談されたときはうれしい反面、この世界の厳しさを知っているだけに複雑な思いもありましたが、撮影現場での姿を見て、安心しました」
9月1日発売の『VOGUE JAPAN』でこう語ったのは、モデルの冨永愛(40)。同誌で、冨永は息子の冨永章胤(17)と“初共演”を果たしたのだ。幼少期に冨永と誌面に登場したこともある章胤だが、名前を出しての活動は今回が初。今後は、モデルや俳優業への挑戦も視野に入れて活動していくという。
この9月でデビュー25周年を迎える、日本を代表するモデル・冨永愛。彼女は’14年11月、「息子との時間を作りたい」との理由で休業を宣言している。
「冨永さんは’05年に結婚し、’05年3月に章胤さんを出産。その後、’08年に離婚しシングルマザーとなりました。『章胤のために働かなくては』と思い、冨永さんはいっそう仕事に打ち込むことに。そのいっぽうで章胤さんとの時間をとることが困難となり、次第に親子の間に心の距離が生まれたといいます。
そして章胤さんが8歳のときに投げかけた『お母さんは、僕が必要としているときにいなかった』という言葉をきっかけに、休業を決断したといいます。休業期間は3年間に及びました」(芸能関係者)
冨永は’18年9月、本誌のインタビューで“息子のための3年間”をこう語っている。
「休業中はPTAにも参加して、それがメディアでも取り上げられました。でもそれは他の母親はみんなやっていることで、むしろ私がこれまでできていなかっただけ。だからこの3年間は、普通の母親としての生活を大事にしてきました。
たとえば『いってらっしゃい』と『おかえり』を言える環境づくりや、その日あったことを話し合うことです。おかげで中学生になった息子の成長を感じることができましたし、私も母として少しは成長できたのかなと思います」
そんな彼女の“成長”は、これだけではないようだ。
「冨永さんは完璧主義者で、何事にも全力投球。例えば疲れていても、『章胤には手料理を食べさせなきゃ』と頑張りすぎてしまい、ときに心のバランスがとれなくなることもあったといいます。
しかし、子育てを通して『お母さんが苦しい思いをしていると、子供にも伝わってしまう。子供に影響が出てしまう』と気づいたといいます。その学びのお陰で、適度に力を抜くことの大切さに気づいたそうです」(ファッション関係者)
冨永が活動再開の禁を解いたのは、章胤が「そろそろ仕事しなくちゃね」と話したためだという。そして復帰後はモデル業だけでなく、木村拓哉(49)が主演を務めた’19年のドラマ『グランメゾン東京』(TBS系)など女優業にも積極的だ。
息子のための休業が、自身の成長にも繋がった冨永。最愛の息子との初共演は、かけがえのない経験となったことだろう。