■NHK会長が吐露「ドラマの筋を変えろというご意見も」
こうした演出に、Twitterでは非難する声が相次いだ。
《いくら恨みがある人間に対する仕打ちでも、わざと焦げた料理を出すのはプロの料理人失格》
《お金置いていく暢子は経営者の素質なし》
《お金も食べ物も大事にして》
だが、本作を批判しているのは、SNSを利用する若者を中心とした世代だけではないようだ。
9月6日付の『朝日新聞』の投稿欄「はがき通信」では、70代の視聴者による感想を紹介。暢子の兄・比嘉賢秀(竜星涼・29)について、《何が沖縄の一番星だ。星くずにもなっていない。さっさと心を入れ替えて、養豚場の娘さんと一緒になって真っ当に生きてくれ》と酷評している。同紙面によると《いらだつ声が8月に入って目立ちました》という。
実際に今作の感想が累計でどれくらい寄せられているか同社の広報部に問い合わせると、「これまでの投稿数は30数通となります。そのうち、8月の投稿数は10通でした」と文書で回答があった。
「Twitterでは『ちむどんどん反省会』と称するハッシュタグでの“突っ込み”が目立ちますが、高齢者層からも不評の声が相次ぐというのは、幅広い世代で共感性が低い作品ということなのでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
元農林水産副大臣の礒崎陽輔氏(64)も3日、Twitterで苦言を。
《脚本の論理性の問題はもとよりですが、今週も妹の恋人を「お古」と呼んだり、病院の見舞客が数珠を持参するなどNHKの朝ドラとしては許容の限度を超えた表現がありました。収録済みなのかもしれませんが、しかるべき人が制作現場に適切な助言をしたほうが良いのではないでしょうか》
礒崎氏が本作に言及して批判するのは8月14日に続いてこれで2度目だ。NHK関係者は言う。
「1日の定例会見で前田晃伸会長は『ドラマの筋を変えろというご意見もいただきましたが、ドラマということでご理解いただきたい』と視聴者に呼びかけるほどでした。近年の朝ドラには見られなかったネガティブな反響の多さに制作側は懸念を抱いているようです」