『ラブリー』を熱唱する小沢健二さん 画像を見る

住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう! わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、人生を変えてくれた音楽の話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’90年代”を振り返ってみましょうーー。

 

「オザケンこと小沢健二さんは、中学時代に出会った小山田圭吾さんらとフリッパーズ・ギターを結成。2枚目のシングル『恋とマシンガン』(’90年)がドラマ『予備校ブギ』(’90年・TBS系)の主題歌となり、10万枚を超えるヒット。デビュー後まもなく音楽シーンに存在感を示しました」

 

そう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(54)。

 

のちに“渋谷系”と呼ばれるように、オザケン人気の震源地は新しいファッションや若者文化が次々に生まれていた渋谷。外資系CDショップ、HMV渋谷のJ-POPコーナーから生まれたとも言われる渋谷系の音楽は、洋楽のような雰囲気があり、軽快でおしゃれで都会的。フリッパーズ・ギターのほかにも、ピチカート・ファイヴ、Original Loveなどがリコメンドされていた。

 

「渋谷の若者から人気に火がついた小沢さんが、一気に知名度を上げたのは、’93年にソロ活動を開始してからリリースした、スチャダラパーとのコラボ作品『今夜はブギー・バック』(’94年)ではないでしょうか。当時はまだマイナーだったヒップホップを取り入れた曲調は、若者にとって新鮮に映ったはずです」

 

明るく特徴的なメロディラインは、多くのCMやテレビ番組のテーマソングとして採用された。

 

「資生堂のシャンプーのCMソングだった『ラブリー』(’94年)は、数々のアーティストにカバーされている代表曲。『痛快ウキウキ通り』(’95年)が『COUNT DOWN TV』(’93年~’20年・TBS系)のオープニング曲になるなど、テレビという媒体にまだ力があった時代でもあり、急速にファン層が広がりました」

 

音楽バラエティ番組『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』(’94年~’12年、フジテレビ系)に出演したことで、オザケンのキャラクターにも注目が集まった。

 

「父親はドイツ文学者の小澤俊夫氏で、叔父は世界的指揮者の小澤征爾氏という華麗なる一族。しかも本人は東京大学卒業。そのサラブレッドぶりに驚かされました」

 

軽快かつ知的で余裕のある振舞いときゃしゃなルックスから、渋谷系の王子様と呼ばれるように。

 

「ぱっつん前髪のサラサラヘア、ボーダーのカットソーが似合う中性的なキャラ。バブル期とうってかわって“かわいい男子”もアリという風潮が生まれました。元祖草食系男子ともいえる存在ではないでしょうか」

 

【PROFILE】

牛窪恵

’68年、東京都生まれ。世代・トレンド評論家でマーケティングライターとして『ホンマでっか!?TV』フジテレビ系)など多数の番組で活躍

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