5月下旬、自宅に帰る香川 画像を見る

「六月大歌舞伎の『傾城反魂香』で主演を務めている中車さんですが、傍目からもわかるほど憔悴しています。精神的にかなり追い詰められているようです」(歌舞伎関係者)

 

“リーダー”市川猿之助(47)の事情聴取が続いており、重大な危機を迎えている歌舞伎の名門・澤瀉屋。一門を支えるプレッシャーが、猿之助の従兄でもある市川中車こと香川照之(57)にのしかかっている。

 

「父親と絶縁していた香川さんは息子・團子さん(19)をバックアップするために46歳で歌舞伎の世界に入りました。まだまだ新参ですから、心労は大きいでしょう。一方の團子さんは、猿之助さんの代役を堂々とした演技で務め上げました。役者としての評価も人気もうなぎ上りです」(前出・歌舞伎関係者)

 

澤瀉屋の看板を突然背負うことになった親子だが、息子のほうは重圧を感じさせない強さを見せているようだ。

 

《大物か、阿呆か》

 

香川は自著『市川中車 46歳の新参者』(講談社)の中で、息子をこう評した。わずか8歳で五代目・市川團子を襲名して初めて舞台に立ったときから大器の片鱗を見せていたからだ。

 

《けろっと舞台を勤め上げた。一方楽屋では、毎日ゲラゲラ笑ってパワー全開で過ごし続けた》

 

東京・浅草寺で行われた恒例の「お練り」の際に報道陣の注目を集めたのも團子だった。

 

「親子同時の襲名でしたが、『プレッシャーしかない』と会見で緊張を吐露する香川さんに対し、團子さんが『夜、眠れないんだよ。睡眠薬飲んでるんだよ』とツッコミを入れたのです。香川さんは『飲んでない! 少し黙ってなさい』とタジタジでした」(芸能記者)

 

大人たちの前でも自由奔放に振る舞う團子。親子対談では、夢と語っていた“宇宙飛行士”について聞かれ、こうぶち上げたことも。

 

《地球に帰ってきてから宇宙の歌舞伎をつくる!》(『演劇界』’12年7月号)

 

そんな息子に対し、学校から稽古場や劇場への送り迎えなど、かいがいしく面倒を見てきた香川だが……。

 

「團子さんは香川さんのことを“カマキリ”と呼ぶことがあるそうです。香川さんがNHKのレギュラー番組で『カマキリ先生』に扮していたからでしょう。それでも香川さんは怒ることも言い返すこともできないのだとか」(前出・芸能記者)

 

もともと微妙な父子の力関係だったが、今や完全に逆転。前出の歌舞伎関係者は言う。

 

「今回の猿之助さんの代役で、名実ともに團子さんが中車さんの“格上”と印象付けられました。世間的にはまだまだ團子さんが“香川さんの息子”と呼ばれているかもしれませんが、香川さんが“團子さんの父”と呼ばれる日も遠くないでしょう」

 

息子が大成し、澤瀉屋が続いていくのならば、トホホ状態も受け入れる!?

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