■“反ワクチン”活動は、彼らなりの正義感
コロナ禍初期ほどワクチンの話題が活発ではない今でも、積極的にワクチンの“危険性”を発信し続けるのはなぜなのか。
「彼らなりの正義感みたいなものがあるのです。ワクチンを打っても打たなくても残念ながら亡くなる人はいます。しかし、彼らにとっては人が亡くなると“これはワクチンのせいだ”と思い込んでいるので、“もっと情報を配信してワクチン接種をやめさせなければならない”と思う。日本ではもう1億人を超す人が打っているなかで、彼らは少数派。それもあって危機感を強めており、“これではいけないんだ”っていう、彼らなりの非常に偏った、歪んだ正義感に突き動かされているんだと思います」
とはいえ、前述のように科学や権威が嘘をついているという“逆張り”の思想が根底にあるため、論理立てての説得は難しいという。
「権威のある医師や国もそうですしWHOもそうですが、専門家が否定するとますます反発をするので、いくら説得を試みても逆効果にしかならないんですよね。自分たちが信じたいことしか信じないのが“確証バイアス”なので、いくら何を言っても、もう彼らの考えを変えることは極めて難しいと思います」