「あまりにも家庭環境のせいでできないことが多すぎると思って、家庭の事で縛り付けられたりだとか。ちょっとずつ心がしんどくなって。学校とかでも友達に自分の家庭環境のことを話せなくて」
自身の高校時代についてこう語ったのは、山之内すず(22)。これは12月3日に放送された『人生を変えた言葉』(TBS系)内での発言だ。
2001年10月に兵庫県・神戸で生まれた山之内は、芸能界を席巻する“Z世代”の中心的タレントとして絶大な人気を誇っている。
「高校2年生のときにバイトでやっていたサロンモデルの写真が話題になり、現在の事務所がスカウト。その後、“めるる”こと生見愛瑠さん(21)も輩出した、Abemaの恋愛リアリティー番組の第5シーズン『白雪とオオカミくんには騙されない』に出演が決まったことを機に上京しました。
山之内さんは、関西弁でハキハキ話すのが特徴で、頭の回転も早く、トークの返しも絶妙とバラエティ番組のスタッフからも評判。最近では松本人志さん(60)や和田アキ子さん(73)などの大御所らとも共演を果たし、大活躍しています」(テレビ局関係者)
明るいキャラクターで番組を盛り上げる山之内だが、冒頭で語っていたように、複雑な家庭環境のなかで育ってきたようだ。
「山之内さんは幼少期から明るい性格で、すすんで応援団長にもなるなどクラスの中心的な人物だったといいます。ただ、母子家庭かつお母さんが精神的に不安定だったこともあって、高校入学後は山之内さんが学校に通いながら、バイトもして家計を支えていたそうです」(芸能関係者)
そんな家族について、山之内は’21年8月放送の『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)の中で、こう語っている。
「母と暮らしてはいたんですけど、母が鬱だったり精神病抱えてて、お兄ちゃんも抱えてて、ちょっとおばあちゃんも不安定で。家族、すず以外みんなもうなんてこったっていう状態」
高校生ながら家族のために身を粉にして奮闘していた山之内だが、そんな生活にも限界が来てしまったようだ。
《1年生の2学期を迎える頃、ついに抑えていた感情が爆発してしまいました。「自分は恵まれていない」「自分は幸せになれない」。考えが頭から消えず、学校にも大好きだったバイトにも行けなくなってしまったのです。夜も眠れず、家にもいたくないので公園など屋外でずっと過ごしていました》(『読売新聞オンライン』2022年9月9日配信記事)
「そうしたストレスフルな生活から抜け出すべく、山之内さんは自律して1人でも生きていけるようになることを決意。高校の保健室の先生から『あなたはあなたの人生を生きていいんだよ』と言われたことがかなり大きかったといいます。家族に自律のことを打ち明け、今の所属事務所にスカウトされたこともあって、地元の高校に通いながら芸能の道へ。
しかし、有名になったことで地元の知人からネットに山之内さんのことを暴露されるといった被害にあい、高校2年生が終わるタイミングで退学し、上京しました」(前出・芸能関係者)
その後の山之内の活躍ぶりは誰もが知るところ。芸能界に“居場所”を見つけた山之内だが、同じような悩みを抱えている人に救いの手を差し伸べている。自身のYouTubeやInstagramで頻繁に人生相談に乗っているのだ。
今年8月末、YouTubeで自身の不登校時代についてこう語っている。
「家庭環境の話をすると親にもっと感謝しろ その言い方は違うって言う方当たり前にいるけどいろんな家族の形があっていろんな生活環境があるの その中ですずは主に親からの愛を感じられない子 すごく複雑で傷つけられた方達の相談に乗っています」
そして、壮絶な過去について、Instagramのストーリーでこう振り返っている。
《いろんな種類のツライを20歳になるまでに経験できてる分 めちゃくちゃ強くなれたし沢山の気持ちに寄り添えるようになった全部全部、あってよかった。過去の自分が嘘のよう。
見た目のコンプレックスも内面のコンプレックスもネガティブな自分もポジティブな自分も 全てが大切な私の一部で尊い だからもうきっと私は大丈夫 》
山之内が“Z世代のカリスマ”たる秘訣はこうしたところにあるのかもしれない――。