12月15日、大手脱毛サロン「銀座カラー」を展開するエム・シーネットワークスジャパンが約58億円の負債を抱え破産した。突然の倒産で、SNS上では契約者たちが阿鼻叫喚の様相を呈している。
元テレビ東京アナウンサーの森香澄(28)も利用者の一人で、24日に『サンデー・ジャポン』(TBS系)に出演した際、「私も通っていて回数券とかも残っているので、それはもう戻って来ないかなという感じ」と被害を告白した。
銀座カラーに限らず、今年はエステ脱毛を中心とする「脱毛サロン」の倒産が相次いでいる。帝国データバンクによれば1~9月だけで9件と、年間過去最多件数を更新したという。
そんななか、人気タレントのゆうちゃみ(22)がイメージモデルを務める医療脱毛クリニック「ジェニークリニック」が突如休業となり、利用者たちから不安の声があがっているのだ。
《ジェニークリニック電話繋がらないし休業なのか倒産なのか知らないけど一切連絡無いし一応スタッフの方にLINEしてみたけど辞めたって都合良すぎ 消費者センターにも電話したけどお金戻って来ないかも悲しい》
《ジェニークリニックあと一回残ってたのに~12月初旬に電話したとき「12月は予約でうまってます」って言ってたけど嘘だったんだろうな笑 あの価格でやってたらそうなるよね~》
同クリニックは19年1月に横浜で開業。「リーズナブルに医療脱毛を行える」という触れ込みで新宿、渋谷、池袋のほか、埼玉や大阪など続々と店舗数を増やしていった。利用者によると11月30日まで通常営業していたが、12月1日より全店臨時休業になったという。
そこで、女性自身WEBはジェニークリニックの従業員女性に取材。突然の休業の真相などについて話を聞いた。
――クリニックの休業を知らされたのはいつですか?
「私も寝耳に水で、11月30日に出勤した際に『明日からはしばらく自宅待機でお願いします』と上から指示がありました。給料が毎月末日払いだったのですが、その日は振込がなく、今も未払いのままです」
――今後について会社から説明は?
「12月頭に各店舗の責任者だけが集まる会議があり、本部長から『破産準備に入っている』と告げられ、経営不振に陥った経緯や未払いの給料の保証について説明されたそうです。会議の場に社長は来ず、直接の説明や謝罪も一切なかったとか。その後、会社から解雇通知があり、退職証明書や債権調査票が届きました」
――経営不振の経緯というのは?
「22年の夏ごろから赤字経営になり、資金調達に苦労していたようです。社長の車や腕時計まで売って資金に充てていると聞きました。外国人のオーナーにクリニックを売却するという話も出たようなのですが、土壇場で白紙になったそうです」
――実際にクリニックで働いていて、経営が厳しそうだと感じたことはありましたか?
「脱毛業界では夏前が繁忙期なのですが、昨年夏ごろから明らかに新規のお客さまの数が減りました。今まで脱毛しかしてこなかったのに、その頃から脱毛以外の美容医療のメニューをいろいろと取り入れ始めたんです。現場は営業ノルマがきつくなり、新しく覚えることも増えたのに給料は減っていって……。不満を溜めている従業員も多かったですね」
――ほかにも兆候はありましたか?
「今年に入ってからは、新宿東口院が工事を理由にずっと閉まっていました。友人を紹介していただいたお客さまへの特典が、2万円の商品券から急に5万円の現金に変わったなんてことも。さらにこれまでは内金だけ支払って代金を延滞していたお客さまを放置していたのですが、11月中旬から急に回収を始めるように通達がありました。自転車操業に陥っていたのだと思います」
――施術内容にも変化が?
「これまで全身脱毛は約2時間をかけて施術をしていましたが、半分の1時間で終わらせるようになりました。お客さまには『照射レベルを上げているので、時間が短くなっても効果は同じだ』と説明するよう指示がありました。ホームページのメニューにある点滴療法については発注する量が少なくなってしまったため、取引先から販売してもらえなくなったそうで……。その結果、在庫がなくなり、希望するお客さまがいても何か理由をつけて断っていました」
――最後に、利用者への返金や補償について会社から説明はありましたか?
「『おそらく返金はできないだろう』と言っていたそうです。私はお客さまと同じタイミングまで休業について何も知らされていなかったので、11月30日までは通常通り仕事をしていました。ジェニークリニックの脱毛は3回から10回コースまであり、契約の時点で総額を一括でお支払いする方もいます。実際、休業の前日にご案内して契約していただいたお客さまもいます。そういう方々には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです……」
従業員の告発でずさんな経営体制が明らかになったジェニークリニック。利用者への措置を何も発表しないまま、逃げ切ることは許されない。