6月12日に配信リリースされた新曲『コロンブス』のMVが、“植民地主義を肯定する差別表現にあたる”と批判を浴びたMrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)。
13日にレコード会社と所属事務所は、「歴史や文化的な背景への理解に欠ける表現が含まれていた」と声明を出し、MVは公開停止に。続けてVo/Gtの大森元貴(27)も作品の意図や制作過程を説明したが、コラボしていたコカ・コーラは同楽曲を起用したすべての広告素材の放映を停止させた。
そうした騒動のなか、Xではコロンブスのワードが登場する日本のアーティストの楽曲にも注目が集まっていた。
’14年7月に解散したヒップホップグループのSOUL’d OUTは、’07年11月に楽曲『COZMIC TRAVEL』をリリースしている。そのなかには、《I love Elizabeth But 振る舞え like Jo = Josephin So, you say like this “Oh, Christopher Colombus!“》の歌詞が。
「これは、『Oh my God!』のように使われていた古いスラングだそうです。SOUL’d OUTの歌詞はリリース当時から、アメリカの南北戦争時代を背景とした小説『若草物語』がベースになっているとファンの間で考察されていました。宇宙をテーマとした楽曲ですが、登場人物である活発な次女・ジョーが『Oh, Christopher Colombus!』と感嘆したシーンを、取り入れたのではないかと見られています」(音楽関係者)
SOUL’d OUTは一時Xでトレンド上位に入っていたが、もうひとつ注目を集めている楽曲が。それは、ローラースケートのパフォーマンスで一世風靡した人気アイドルグループ・光GENJIの『パラダイス銀河』。
歌詞には《大人は見えない しゃかりきコロンブス 夢の島までは探せない》と、有名なフレーズがある。この楽曲を作詞・作曲したのはミュージシャンのASKA(66)だが、実は過去に歌詞の“真意”を明かしていた。
’19年10月に投稿されたブログで、「しゃかりきコロンブス」のワードについて様々な解釈がなされていると言及。その上でASKAはまず、「しゃかりき」についてこう説明していた。
《「しゃかりき」は、「お釈迦様」の「しゃか」です。「りき」は「力」のことです。つまり、「お釈迦様が一生懸命になってる(力んでる)」そして、そこに『コロンブス』をつけました》
気になる「コロンブス」については、《「未開の地」、大陸を発見し続けた人物です》と前置き。そして《「パラダイス銀河」は、「子供だけが見える景色」を歌っています》と楽曲のコンセプトを紹介しつつ、表現に取り入れた真意をこう明かしたのだった。
《「大人は見えない しゃかりきコロンブス」 つまり、「しゃかりきになって探したって、コロンブスさえも発見することができない夢の島(子供の場所)」 僕は、それを歌詞にする時に、「しゃかりきコロンブス」と、表現しました。「そんな意味とは知らずに歌い継がれている」 僕は、それだけで十分です》
『パラダイス銀河』は’88年3月にリリースされたが、ミセスのMVが炎上したことをきっかけに36年の時を経て注目を浴びたようだ。「しゃかりきコロンブス」を作詞したASKAの真意を初めて知った人もいたようで、Xでは驚きの声が上がっている。
《奥が深い!》
《30年経って歌詞の意味を知った》
《しゃかりきコロンブスの謎が解明!》
《おおー!! この歳になって意味を知る時が来るとは… 生きててよかったーーー!!》