7月5日に公開された奈緒(29)主演の映画『先生の白い嘘』。本作を手がけた三木康一郎監督(53)のインタビューが4日にネットメディア「ENCOUNT」で掲載されたが、撮影の舞台裏を明かしたエピソードが物議を醸している。
いっぽう公式サイトでは、本作を鑑賞した人気ブロガー・はあちゅう(38)やフリーアナウンサー・笠井信輔(61)ら著名人によるコメントが紹介されている。しかし、その陰では異なる動きもあったようで……。
漫画家・鳥飼茜氏の同名コミックを実写化した本作は、男女間に存在する“性の格差”に向き合い、性と暴力の問題を描いたヒューマンドラマ。公式サイトでは鑑賞に際して、《本作には、性被害や暴力に関する描写がございます。鑑賞されるお客様によっては、フラッシュバックを引き起こすことやショックを受けられることも予想されます。予めご留意くださいますよう、お願い申し上げます》と注意喚起されている。
三木監督のインタビューによれば、撮影されたのは2年前。それまでに10人もの俳優に主演を断られたといい、奈緒が快諾してくれたことで完成させることができたという。
撮影にあたっては奈緒側から、性的描写を撮影する際に監督と俳優の間に入って身体的・精神的サポートをする「インティマシー・コーディネーター」を入れるよう要望があったという。
しかし三木監督は“却下”したようで、その理由についてこう語っていた。
《すごく考えた末に、入れない方法論を考えました。間に人を入れたくなかったんです。ただ、理解しあってやりたかったので、奈緒さんには、女性として傷つく部分があったら、すぐに言って欲しいとお願いしましたし、描写にも細かく提案させてもらいました》
2年前といえば、映画監督で俳優の榊英雄被告(54)に複数の女性への性暴力が報じられた時期と重なる。これを機に映像業界では性被害の告発が相次ぎ、制作現場における性暴力やハラスメントを問題視する動きが拡大。インティマシー・コーディネーターの存在が着目されはじめたのも、この頃だった。
こうした経緯も相まって、三木監督の発言は問題視され、ネットやSNSでは《奈緒さんの要望を監督が断るなんてありえない》《日本の映画界はまだこんなことあるのですね》と批判の声が噴出。
物議を醸すなか、全国公開前の試写会に参加した著名人の間では“ある告白”が広がっているのだ。
「三木監督のインタビューに批判が集まっている流れで、試写会に出席した一部の映画ライターや識者たちが“鑑賞コメントの寄稿を断った”とSNSで打ち明けているのです。試写会が行われたのは三木監督のインタビューが公開される前ですが、実際に鑑賞して作品の描き方に違和感を抱いた人も少なくなかったようです。また、性暴力の問題を題材にしているにもかかわらず、“性描写に対する監修が甘い”と疑問視する意見もありました」(映画関係者)
渦中にある三木監督はといえば、7月1日を最後にXの更新が止まっている。《いよいよ今週5日公開です!原作に出会ってほぼ9年ほど。何回か諦めかけたけど執念でここまでこぎつけました!ようやく、ようやくです》と呼びかけていたが、自らに寄せられた批判をどう受け止めているだろうか。