■芸能人が「匂わせ」をしてしまう理由
一見リスクしか感じない”匂わせ”ですが、当事者にはそのリスクを超えるメリットもあります。今回は過去の事例も紹介しながら、3つ解説します。
1つ目の理由は「繋がりを感じられる」というものです。楽しい恋愛の最中は、できればいつ何時でも“恋人との絆”を感じていたいと思うものです。
自分たちの絆が本当にそこにあるのかを証明するには、人の目という、いわば証人が必要ですが、立場上大々的に交際を宣言することはできません。だからこそ、匂わせ行為というギリギリのアピールに走るのではないでしょうか。
不倫関係を報じられた、俳優の東出昌大さん(36)と女優の唐田えりかさん(26)の場合が、このケースに当てはまるのではないかと思います。唐田さんは交際当時、頻繁にSNSに東出さんを連想させる投稿をしていました。不倫というのは、普通の交際以上に繋がりを実感したくなるもの。だからこそ、過激な匂わせ行動を取ってしまったのかもしれません。
2つ目の理由は「誰かに気づいて欲しいけど、気づいてほしくない」という承認欲求です。多くの人の場合、「好き」「幸せ」「楽しい」というポジティブな感情は、外に出したくなるものです。芸能人はそれが立場上叶わないため、匂わせによって実行するしかない側面があります。
今年1月には、元Sexy Zoneの中島健人さん(30)と元E-girlsの鷲尾伶菜さん(30)の熱愛が報じられましたが、ファンの間では数々の匂わせ疑惑が指摘されました。
例えば鷲尾さんのInstagram上の《最近ブルーが前より素敵にみえはじめた》という投稿について、青は中島さんのメンバーカラーだったため”匂わせだったのか!”とファンが激怒。交際報道後に鷲尾さんがInstagramにiPhoneケースが写った写真を投稿したのですが、これも中島さんのものと似ているとしてファンから” におわせなの?”との指摘が相次いでしました。
これらの投稿が、匂わせを狙ったものかは分かりません。しかし、確定事項はバラさないという現実的な対応を徹底することで、気づかれてはいけない現実と気づかせたい本心のバランスを取っている可能性はあります。
3つ目の理由は「2人だけのコミュニケーションを楽しむため」というものです。
匂わせ投稿は、“2人だけの暗号”の要素を含んでいます。それを読み取る楽しさがあるのでしょう。暗号が複雑かつマニアックであればあるほど、満足感は高まり、精神的な繋がりを感じられるのです。
俳優の綾野剛(42)と佐久間由衣さん(29)の場合も、この2人だけのコミュニケーションを加速させた事例かもしれません。
交際当時の2人は、雑誌のインタビューで、好きな漫画や自身の考えについて語る際、同じ作品を挙げたり、同じ独特な単語を選んだりして話すこともあったようです。
これらが意図的に合わせたものかは分かりませんが、意図していたのであればかなりマニアックな2人だけの暗号と言えます。
「言いたいんだけど言えない」「出したいけど出せない」このもどかしさを解消する方法が、匂わせ投稿です。山本舞香さんとHiroさんは堂々と宣言したことで、今後隠す必要はなくなったわけですが、隠さないことで逆に2人の関係がどう変化するかも注目です。
(文:おおしまりえ)