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半世紀以上にわたり、“朝の習慣”として日本のお茶の間を楽しませてきたNHK連続テレビ小説、通称「朝ドラ」。女優の伊藤沙莉(30)がヒロインを務めた『虎に翼』は9月27日、最終回が放送され完結したが、SNS上には放送終了を惜しむ声や感謝の声が相次いだ。

 

また、NHKBS/BSプレミアム4Kでは、『虎に翼』でナレーションを務めた尾野真千子(42)主演の『カーネーション』(’11年後期)が9月23日から再放送を開始。懐かしい作品に心を躍らせた朝ドラファンもいたようで、SNSでは歓喜の声が上がっていた。

 

このように根強いファンも多い朝ドラ。そのなかでも、視聴者の心を特に掴んでいるのはどの作品だろうか? 本誌は’10年以降に放送された作品で、最も「面白かった」と感じた作品について、20〜60代の朝ドラ好きの男女500人を対象に調査を行った。

 

まず第3位に選ばれたのは、『ゲゲゲの女房』(’10年前期)。4位の『カムカムエヴリバディ』(’21年後期)を抑え、ランクインした。

 

『ゲゲゲの鬼太郎』で知られる漫画家・水木しげるの妻・武良布枝の自伝エッセイが原案の同作。松下奈緒(39)扮するヒロイン・布美枝が、東京・調布で漫画を描いている茂(向井理)と出会って5日で結婚。好きなことに命懸けで打ち込む夫を支え、朗らかに生きていく布美枝とその家族を描く、昭和の青春物語だ。

 

戦争の爪痕や高度成長期の斜陽産業など、人情物語だけに止まらない昭和ノスタルジアが見どころの本作。アンケートでは、《「水木しげるのアシスタント役の役者陣が今にしてみれば豪華メンバーだったこと》《水木しげる先生の苦労や、戦争体験、貸本漫画の世界、漫画雑誌の世界、テレビアニメ創成期のこと等が、とてもテンポ良くドラマ化されていた》と、水木しげるの半生というテーマ設定を評価する声が。

 

また、主演の松下や向井の演技力もさることながら、水木プロで茂のアシスタント役には窪田正孝(36)、 斎藤工(43)、柄本佑(37)、中林大樹(39)などの豪華役者陣が。歌手の星野源(43)も布美枝の弟・貴司役で出演していたことなどから、「水木しげるのアシスタント役の役者陣が今にしてみれば豪華メンバーだったこと」「松下奈緒が自分の女房だから」「向井理、星野源などの俳優陣がとても魅力的な演技をしていた」と俳優陣の魅力をあげる人もいた。

 

第2位に選ばれたのは、『虎に翼』(’24年前期)。日本初の女性弁護士で後に裁判官となった主人公・寅子の生涯を通じ、朝鮮人差別、同性愛への偏見、そして原爆裁判などから現代にも通じる社会問題も取り上げた骨太の異色作。寅子の生涯の恩師となる穂高(小林薫)、堅物で甘党の裁判官・桂場(松山ケンイチ)、家庭裁判所設立時の上司の多岐川(滝藤賢一)など、名優が脇を固める。

 

アンケートでは、社会問題に対して切り込んだことについて、「ハッとさせられる言葉が多く心に響いた」「社会問題を多岐に辺り描き、完全に朝ドラの域を超えている」「LGBTQや、女性の生理など、触れにくいとされている部分を良い感じに盛り込んでくれたから。L当事者として本当に感謝してます」と、性別を超えて絶賛の声が寄せられた。「最高傑作」とのコメントを寄せる人もいた。

 

また、従来の朝ドラでは恒例だった主人公の幼少期が描かれなかったことについても、「幼少期の部分がなく、無駄にダラダラしたところがなかった為にテンポよく見れて嬉しい」と見やすいと評価を受けている。

 

本誌の2024年10月1日・10月8日号で、脚本を務めた吉田恵里香氏(36)は脚本について、「100人中の10人の個について、『私は、あなたを透明な存在にしないし、あなたに幸せになってほしいと願っている』と、常に思いを込めて書いているんです」 と述べている。その想いは確実に視聴者に届いたようだ。

 

そして第1位は宮藤官九郎(54)が脚本を手がけ、のん(31、当時は能年玲奈)がヒロイン・天野アキを演じた『あまちゃん』(’13年前期)。東日本大震災前後の岩手県を舞台に、“アイドルの町おこし”をテーマとした人情喜劇。引っ込み思案な高校生2年生のアキが海女を目指すうちに、町を盛り上げる地元アイドルとして成長する姿は多くの視聴者を惹きつけた。

 

本作はギャラクシー賞や橋田賞など数々の賞に輝き、「じぇじぇじぇ」というセリフは流行語大賞に。ロケ地には人が押し寄せ、岩手銀行系のシンクタンクの試算では経済効果は32億円にものぼったという。放送終了後には喪失感を訴える視聴者が続出し、「あまロス」が巻き起こり社会現象化した。

 

アンケートでは、「朝ドラの中で唯一、毎回欠かさず観たくて更に週のまとめ放送も観る程楽しみで面白かった」「毎回これ程楽しみな朝ドラはなかった」と、あまちゃんが大好きだというコメントがあいつで寄せられ、ファンの多さが窺えた。

 

クドカンが務めた脚本は、視聴者の心をしっかりと掴んだようだ。笑いと感動のちょうど良いバランスに、「宮藤官九郎さんの作品が好きで、コミカルとシリアスのバランスがちょうどいい作品だからです」「脚本が好き」と評価する声が。また、 「震災後の東北を応援するつもりで見ていた!あまちゃんがとても可愛くて引き込まれた!」「少女の成長物語、夢があり、そして東日本大震災からの復興も絡み、思い出深い作品になった」と東日本大震災で被災した東北へのエールに共感した人も多かった。

 

心に残る名作を生み出す朝ドラ。9月30日から放送される橋本環奈(25)主演の『おむすび』にも期待が高まる!

 

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出典元:

WEB女性自身

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