■本誌の取材に「主人は死ぬまできっと現役です」
当時、本誌が個人事務所の社長も務めている寿子さんに降板の理由や引退説について取材すると、次のように話してくれた。
「全然(体調が悪いとか)そういうわけじゃないですよ。今日も主人はテレビの収録に行かせていただいていますから。本人も体調を気にして整えようと、一生懸命頑張っていますし、節制しています。だから気力の衰えなんかもありませんよ。
少し膝が悪いので、食事や減塩にも気をつけています。いまは歩くときに少し杖を使ったりもしていますけれど、本人はいたって元気ですよ。
(引退は)まったくないですよ。大丈夫。主人は死ぬまできっと現役です。お仕事さえいただければ、続けていきたいと思っているんじゃないかしら。私も主人がずっと仕事を続けるのを応援していますから」
寿子さんは、役者にとっては撮影現場こそが生き場所であり、仕事を続けることが生きがいになると信じていたのだろう。
それから5年後の今年8月5日、西田さんと寿子さんは金婚式を迎えた。
「西田さんは寿子さんに、50年間の感謝を示すとともに、これからの役者人生も支えてほしい、と伝えたそうです。
西田さんは来年1月期の連続ドラマに出演予定でした。ドラマの主演は唐沢寿明さん(61)で、共演は鈴木保奈美さん(58)。西田さんは、この2人とは昨年放送されたドラマ『フィクサー Season2』(WOWOW)でも共演しています。
『もう1年、俺は役者として生きるから』という西田さんの言葉に、寿子さんもご主人を支えていく決意を新たにされていたのではないでしょうか」(前出・西田夫妻の知人)
妻・寿子さんに伴走されながら、役者としての生涯を駆け抜けた西田さん。彼が遺した名演技は、これからも人々を笑わせ、泣かせ、感動させ続けることだろう。