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放送まであと2日に迫った『M-1グランプリ2024』(ABCテレビ・テレビ朝日系)。今年は第20回目と節目の年に加えて、エントリー総数も昨年から1790組増え、史上最多の10,330組となるなど、かつてないほどに注目が高まっている。

 

SNS上での優勝予想も連日盛り上がっているが、果たしてどのコンビが栄冠に輝くのか。お笑い評論家のラリー遠田氏に話を聞いた。

 

例年以上の激戦となった準決勝を制した9組が決勝進出を決めたが、やはり圧倒的な話題性を集めているのは、昨年王者の令和ロマン。王者が2年連続ストレートで決勝に進出したのは史上初だ。

 

ラリー氏は、「どの組にも可能性がある」と前置きし、まず有力候補として令和ロマン、昨年惜しくも2位でリベンジを誓うヤーレンズ、4年連続で決勝進出を果たした真空ジェシカの3組をあげた。

 

その上で、期待を寄せるのが、今年がM-1ラストイヤーとなるトム・ブラウンだ。

 

「6年前に一度決勝に行った時にブレイクしましたが、今年は当時の“合体ネタ”とは違うネタで決勝に来た。業界内では最近、“トム・ブラウンがヤバい”と言われていました。ハマらなかったら大スベリする可能性もありますが、決勝の場の空気にハマれば、ものすごくウケる可能性もあると思います」

 

ダークホースとしては、初進出となった超新星とベテランの2組の名前を。

 

「ジョックロックとダイタクですかね。ジョックロックはコンビ結成2年と間もないのですが、 自分たちの漫才のシステムをしっかり確立していて、ネタ自体も面白い。今年はほかの賞レースでも活躍していて、順当に勝ち上がりました。

 

いっぽう双子漫才師のダイタクは今年ラストイヤーで、芸歴も長い実力派です。東京の吉本の芸人の間では兄貴分的な存在です。ダイタクが決勝行きを決めたときには、多くの後輩芸人が祝福していました。これまで何回も準決勝に行っていて、いつ決勝に行ってもおかしくないと言われていたほどで、実力は十分あります」

 

笑神籤で放送中にリアルタイムで決まる出番順の影響はもちろん、会場の観客席の反応も勝敗をわける重要な要素だが、昨年ごろから変化があったという。

 

「客席の雰囲気も変わったと言われています。数年前からM-1サポーターズクラブというM-1の公式ファンクラブ制度が始まり、会員特典として抽選で選ばれた会員が決勝の観覧に招待されるようになりました。決勝の観客席に熱心なお笑いファンが増えたことで、会場の雰囲気も変わり、そこでウケるネタの性質も変わっている可能性があります」

 

とはいえ、最も重要なのが審査員たちの点数であることは間違いない。先日、今年の審査員が発表され、長らく務めていたダウンタウン松本人志(61)やサンドウィッチマン・富澤たけし(50)が今回は外れることに。代わりに、オードリー・若林正恭(46)やかまいたち・山内健司(43)といった“新顔”が加わることに。

 

かつて大会委員長を務めた島田紳助さんが去って以降の“M-1の顔”ともいえる松本の不在は審査にも大きな影響を及ぼすという。

 

「松本さんがいないというのは、軸になる審査員がいないということです。松本さんがいると、出場する側も気が引き締まるし、良い意味での緊張感が保たれます。テレビの前の視聴者も松本さんの点数を気にしているし、ほかの審査員も松本さんの様子をうかがいながら審査をするようなところがあります。

 

でも、今年は松本さんがいないことで、審査員が比較的のびのびと審査ができるようになるかもしれません。以前であれば、自分だけが極端に高い点数や低い点数をつけるのは良くないのではないかと思っていた審査員が、今回は今までよりは思い切った採点をする可能性もあります」

 

とはいえ、審査員を務めるのは歴戦の猛者たち。最終的にはそれぞれの“信念”のもとに決めることになる。

 

「審査基準として唯一言われているのが、『とにかくおもしろい漫才』。だから審査員もそれに基づいて審査をすることになるでしょう。面白いかどうかが重要であるのはもちろん、何を漫才とするのかというポイントもある。それぞれの審査員の漫才観が問われることになります」

 

記念すべき20回目の王座に座るのは果たして――。

 

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出典元:

WEB女性自身

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