■昭和100年コーナーで奇跡のデュエット
今年4月に聖子はデビュー45周年を迎えた。6月4日に発売されたベストアルバム『永遠のアイドル、永遠の青春、松田聖子。~45th Anniversary 究極オールタイムベスト~』がオリコンデイリーアルバムランキング1位を記録するなど、人気はいまだ健在だ。
前出の音楽関係者は続ける。
「’21年12月に愛娘・神田沙也加さんが逝去し、聖子さんは同年の紅白への出場を辞退。以降、テレビ出演を控えてきました。
そんななか、聖子さんは今月5日放送の『NHK MUSIC SPECIAL 松田聖子 マイ・ベスト・SEIKO』に出演。自らナビゲーターを務め、初出場した『紅白』の映像とともに当時の思い出を語りました」
一方の明菜も5月1日に開催されたアーティストたちによる初のトリビュートライブの様子がNHK BSの音楽番組『The Covers』で2週にわたり放送された。
「会場に訪れた明菜さんの様子も収録されています。彼女がNHKのカメラ前に姿を現すのは『紅白』以来、10年半ぶり。さらにこれまでのNHK出演映像が今年4月から来年3月まで毎月YouTubeで随時公開されていきます。
NHKは聖子さん、明菜さんと再び信頼関係を築いています。その強みを生かして2人の『紅白』出場につなげたいと考えているのです」(前出・音楽関係者)
今年は終戦80年の節目でもある。前出のNHK関係者は続ける。
「『あんぱん』では戦争による悲劇を明確に描いており、今年の『紅白』司会はヒロインの今田美桜さんが有力視されています。福岡出身の今田さんにとって聖子さんは尊敬する同郷の大先輩。局としては今年の『紅白』には聖子さんに出演していただきたいのです。
ただ出演が実現した場合、紅白で共演したことがある沙也加さんを思い出してしまう視聴者も多いと思います。しかし、それは聖子さんの本意ではないそうです。
今年は“昭和100年”のメモリアルイヤーです。そこで、聖子さんと明菜さんが“昭和100年コーナー”でデュエットするといった特別企画も検討しています」
その候補曲が、聖子の名曲『瑠璃色の地球』だという。
「明菜さんはかつてカバーアルバムで聖子さんの『瑠璃色の地球』を歌いました。地球の平和と安穏を祈念する歌詞は終戦80年のメッセージとも合致します。聖子さんが最後に出場した’20年の『紅白』では、まさにこの『瑠璃色の地球』を歌っていただきましたが、新型コロナ禍のため無観客での収録でした。ですから今度は満員の観衆を前にお2人に歌っていただけないものかと……。絶好のタイミングとなる今年を逃せば、2人の『紅白』出演は事実上不可能だと考えています」(前出・NHK関係者)
まさに“ラストチャンス”だというのだ。明菜は聖子ファンとはいえ、肝心の聖子は明菜をどう思っているのか。デビュー当時から聖子を知る写真家のYAHIMONときはるさんはこう語る。
「以前、『ユーミンが、中島みゆきさんの歌を絵にたとえたら“水墨画”、私にはまねできない世界観。私の歌を絵にたとえたら色を使っているパステル画だから”と話されていました』と聖子さんに伝えたことがありました。そうしたら間髪いれずに“明菜ちゃんの歌と私の歌みたい。明菜ちゃんの歌は水墨画で私にはまねできない世界観よね”と言われたのです。
実は聖子さんは明菜さんの『ジプシー・クイーン』がお気に入りでした。知り合いのパーティでは『DESIRE』を歌ったこともあったとか。周りから合いの手を入れられたとき、聖子さんはうれしそうにしていたといいます」
ライバルとも評された2人だが、本人同士は相手に敬意を示していたのだ。“奇跡の共演”が実現することを願うばかりだ。
画像ページ >【写真あり】超貴重な『紅白』のリハで隣り合う若かりし頃の明菜と聖子(他19枚)
