また沖縄から、驚異の才能が花開いた。多和田えみ…音楽が持つ全ての可能性を体現する表現力。一つの枠組みには押し込むことの出来ない“音楽力”。聴く人全てを揺さぶる魂の歌声。いよいよセカンドみにアルバム『LOVE&PEACE』を発売する彼女に音楽への思いを聞いた。

021[E:note]多和田さんの音楽のルーツというか、歌手を目指すまでのことを聞きたいのですが。
多和田 最初は、漠然と歌手になりたいなと思っていて、中学校のときから、高校を卒業したら音楽を勉強しにニューヨークに行こうと思ったんです。そんなに急いでいるとかではなく、四十代とか、それぐらいにシンガー、ジャズバーとかで歌ったりしたいなという夢があって。それでニューヨークに行こうとしていたんですけど、結局、いろいろ手続きとかの問題で行けなくて。その間、語学だけは、まず勉強しにということで、高校卒業後にバンクーバーに行ったんですね。そこで、たまたまストリートのシャズバンドと出会って、セッションに参加させてもらったんです。その時に、長い目で見ていたけれども、いますぐシンガーとして、何か始めないとという気持にすごくなって。その後、とりあえず沖縄に戻って。ちょうどその時期に沖縄のミュージックスクールに所属してボイストレーニングを受けながらライブ活動を始めたんです。それが2006年の2月ごろですね。そのときから、本格的に歌を始めることになりました。
[E:note]それから、ほぼ一年でメジャーデビューということになりました。多和田さんの歌を聴いて驚いたのは、ジャズの要素もあり、レゲエの要素もありで、すごく音楽の幅が広いじゃないですか。どういうところで聴かれたんですか。
多和田 もともと両親が音楽好きで、特に父親が洋楽をものすごく聴く人で、それで小さいころから本当に家では、たゆまなくというか、ずっと音楽が流れている状況で。その時から、すごく歌うことが好きで。でも、音楽自体が全部好きだったんですよ。どんな音楽でも流れてきたら反応してしまう感じもすごいあったんです。テレビとかラジオとかで、いろいろなJポップに出会ったり、小学校のときからブラスバンドを始めて、それで、その流れで中学校もマーチングやったりとか。そういう流れでクラシックとか、あとジャズとかも聴くようになりましたし、生活の中で、いままでずっとやってきた音楽や、いろいろなジャンルの中に自分の惹かれる要素あって。ソウルというか、そういうものが入っている音楽を、どれこれ構わず、ジャンルレスで聴いていたような感じです。
[E:note]特に、その中でリスペクトされたのは誰ですか?
多和田 ジャズシンガーに、エラ・フイッツジェラルドという人がいて、大好きで。他にも尊敬している好きな人がいっぱいいるんですけど、でも、エラさんは本当に人間としても、シンガーとしても陽気で、それから哀愁もあって、すごく喜怒哀楽がはっきりしていて、とても魅力的な人だなあと思いました。

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