[E:note]ファンの方々に、ミュージシャンとしてこういうものを発信したいとか、夢というかありますか。
多和田
 とにかく、自分が一番衝撃を受けたことをできるだけみなさんに伝えたいなと思って。それは音楽が、人をある瞬間に、何だろう、表現が難しいけど、それこそ「無防備」という041_2 言葉がいま一番合うんですけれど、そんな状態にまで持って行けたらと思うんです。
[E:note]生活している殻をパッと外せるような…裸になる?
多和田 そうですね。裸になるつもりはなかったのに、なってしまうぐらいの。私自身、音楽を感じたときに、「アッ!」と魅了されたんです。何か、その間に音楽が、生きているような気がしたんです。
[E:note]音楽が生きているような感じですか。
多和田
 はい。人間って魂を持っているじゃないですか。音楽にも魂があって、人間は肉体に包まれているけれど、音楽こそが魂じゃないかって。だからこそ、人と通じ合える感情だったり、素になれたり。それから、喜怒哀楽が音楽に結びつくように感じるんです。そういうことによって、より人と共有し合える何かを生み出せるんだろうなって思うんです。そんな風に人の心を解き放っていけるような歌が歌えるようになりたいなと思います。
[E:note]すごく独特な歌詞の世界をお持ちですが、歌詞を作るに当たって影響を受けた方とか、逆に自分の体験で、歌詞を書いているということはありますか。
多和田 一番大きいのは、私はわりと本を読むんですよ。それで、人間同士の歌詞も、もちろん、頭の中にあります。でも、人間を通り越したときに誰とコミュニケーションするかというところで、例えば、星に向かって歌ったり、野菜に向かっての歌だったりとか、大きなものに対して発想を繰り広げていくと、結果的に人間につながっていくような気がします。だから、最初に思い浮かべるところで、あの人に向けてとか、この人に向けてとかという人間を中心に考えるよりは、自然とか、宇宙的な無限なものというか、そういうものをまず考えていく。そうすると言葉が広がったりするんです。大きいところからいくようにしたいな思っているんです。徐々に絞られていく感じというか。そうすると、絶対に人間につながっていくような気がします。