[E:note]いま、コーンは誰に一番「ありがとう」と言いたいですか。
コーン 親ですね。両親以外は……。そして、いま家族がほんとにすべてだと思うんですけど。
私がいま反抗期真っ最中に出会ったのが歌で、その歌を始めるに当たってデモテープを送って、そのデモテープを送った先の事務所の人が、「こんなの売れるわけないよ」と周りが言う中で、六年間もずっと信じて「オレたちは信じているから、自分の好きなように頑張りなさい」という一言で、これまでやらせていただいたので。
それがあったからもうフラフラせずにというか、反抗期からピッと戻って、「私はこれを信じて頑張るんだ」というふうな道をくれたというのがあるので。そこでまた事務所のファミリーに出会って、それがあって路上を始めて、いまの応援してくれるファミリー、ファンの方たちに出会って、そこからどんどん広がってきたので。いまはもう私と出会ってくれた人、皆に「ありがとう」と言いたいですね。一人ひとりに会いたいから、地方に行きたい。どこでも出て行きたいです。
[E:note]ツアーもやってみたいと。
コーン そうですね。もう、やりたいです。
[E:note]ミュージシャンとして欲も出てくると思いますが、これからこういう方向に行きたいとか、こういうふうにしたいなとか、何かありますか。
コーン ありますね。楽器がいままで、弾き語りとかでピアノ一本で来たんですね。今回も、自分が弾いたり、あとサポートで弾いてくれたりというんですが、ピアノだけできたので、和楽器とかもすごく好きなんですね。日本人だから和楽器を取り入れたり、あと、民俗楽器のような打楽器を加えたりして、もっと幅を広げて、皆がノッて楽しめるような感じのライブをやってみたいという野望がどんどん出てきました。
[E:note]いままでで一番伝えたかった言葉は、「ありがとう」ですか。
コーン 「ありがとう」です。
[E:note]いますごく世の中いろいろな事件があって、家族同士の絆が薄くなっているようなことが多いですが、そういう人たちにこの歌を聴かせたいなとか思いますか。
コーン 思いますねえ。何だろう、なんでああいうことが起きるんだろってすごい不思議で。
同じように生まれて、赤ちゃんの時期があって、赤ちゃんのときからそんな心を持つ人って絶 対いないと思うんで。やっぱりどっこかしらで愛情を感じていたら……、私も道に迷いそうになると、小さいときに、うちのお父さん・お母さん、おばあちゃん・おじいちゃんの顔がいつも、自分はいまいけないことをしているとか思うと、そういった顔が出て来て泣いてしまったり、そういう顔が出てくるから、自分との葛藤で「なんでこうなってしまったんだろう」というのがあって家に帰れなかったりとか、そういう思いが、自分を留めてくれたり、勇気づけてくれたりするんです。何か愛情を与えるとかよりも、自分のことを見てくれているという愛情を気づけるだけで違うのになあって、すごい思う。そういうのがないからなのかなあとか、わかんないんですけど。そういうふうに考えたら、やっぱり歌でも映画でもそうですけど、愛情って、お金よりも何よりも心に大切なものなのになあということに気づいてもらえたら嬉しいなと思います。