“まっすぐでのびやかな女の子”。
幼いころから当たり前のように音楽を作ってきたというHarmonyは「楽しいことも、切ないことも受け止めたうえで毎日を楽しく過ごしたい」という思いを、まっすぐでキラキラ輝く歌で私たちに届けてくれる。「がんばらなくていいよ」という言葉も広く聞かれるご時世に、「頑張ろうよ!」とストレートに訴える前向きさが新鮮だ。そのポジティブさの理由とは……? 家族、曲作りに込める思いなど、彼女の素顔を探った。
(撮影/桑原靖 取材協力/リステル猪苗代)

011_2 [E:note]ハーモニは本名なんですよね。ご両親は、歌手になってほしくてこの名前をつけたんですか?

父親が歌手とモデルをやっていたんですよ。母親は声優だったんですけど、父方のおじいちゃんもドラム、母方のおばあちゃんもオペラ歌手だったんです。
とにかく音楽が好きな家庭で、母が妊娠したとき、最初は「メロディ」という名前を考えていたそうです。でも、あまりにお腹が大きかったんで、「双子かも知れない」と思ったそうで。「もうひとりの名前どうする?」というときにお母さんがふざけて「『ハーモニー』でいいんじゃない」と言ったら、お父さんが「それは良い名前だ」と感動して。「じゃあ『ハーモニー』が先で、もし双子で妹が生まれたら『メロディ』にしよう」と。
実際に生まれたのは私ひとりだったので、メロディはいません(笑)。

012_3 [E:note]ハーモニーじゃなくて、ハーモニのわけは?

名字が宮崎なんですけど、ハーモニーだと画数が30でよくないらしいんですよ(笑)。それで「ハーモニ」。
お母さんがわざわざ調べて、29画でまとめたんです。

[E:note]じゃあ、小さいときから家庭環境も含め音楽がそばにあったんですね。

そうですね、生まれたときからすぐにビートルズなどをたくさん聞いてました。
だから耳で覚えているのはすごく多くて、曲を作るのもすごく好きでしたね。
趣味で、小学校に入る前からトイレなどで、勝手にセーラームーンの曲とかを作っていました。
歌詞とか勝手に使って、自分の曲を適当に作っていたんですね。そういうのが遊びですごく好きだったんで、そこからたぶん始まっているんでしょう。

[E:note]いちばん最初の作曲の記憶はその頃ですか?

そうですね。音源を残しているわけじゃありませんが、小学校に上がる前か013ら作っていました。

[E:note]その頃は、セーラームーンのほかにも好きなアニメの曲などを作っていたんですか?

いや、子どものくせに結構ませたことを書いてましたね(笑)。
「手をつなぎ、どうのこうの」とか「あなたと」とか、恐らくそのとき流行っていた歌の言葉たちを自分で勝手につなぎ合わせて、使ってたのかなあ。

[E:note]では、実際に今年4月に歌手デビューして、ご両親はすごく喜んでいるんじゃないですか?

まあ頑張ってくれとは言っています。
応援はすごくしてくれています。両親は2人とも日本です。父親はもう離婚しちゃってるので別々なんですが。

014_2 [E:note]お父さんに「CD出したよ」と報告はしたんですか?

報告は……してないですね。しなきゃいけない!(笑)
母親は全面的に応援してくれていて。昔から音楽に限らずなんでも口を出さない親だったんですけど。
だから何事もやりやすかったですね。
小学校4年で劇団に入るときも、私がやりたかったからだし。
オーディションを受けたんですけど、最初は入れてくれなかったんです。「お金がかかる」といって。それで他の事務所にも私が自分で電話をしているのを見て、「じゃあ入れてあげるよ」とお金を出してくれたんです。

家庭環境も、名前も、まさに「歌うため」に生まれたような女の子・Harmony。
明日は、そのパワフルさの謎に迫ります。

関連カテゴリー: