[E:note]メジャーから距離を置かれたときにご結婚もされていますが、ご主人はヤキモチを妬きませんか? マリーン:全然。ちょっとメジャーからいなくなったときに「こういう時しかない!」って結婚しちゃいましたね~。40歳のときです。40歳でしなかったら、絶対結婚しないと思ってたんですよ。[E:note]結婚にいたったきっかけは?マリーン:この人だったら、私に命をかけてくれると思って。でも、あのときは「結婚はもういいや」っていうのも半分ぐらいあったんです。なんていうのかな、「しなくてもいいや」って。だから、プロポーズはしてもらってたんですけど、私が「イエス」と言ったのは結婚する10日前くらいじゃないかな。40歳になる10日前。で、誕生日に結婚。結婚してよかったですよ、おかげさまで。[E:note]どんな方ですか?マリーン:いい人ですよ。私、結婚してからも変わらない。普通は、たとえば結婚すると、ふたりになるから、お洋服洗うのも倍になるじゃないですか。お皿洗いも倍になったりとか。でも私は何も変わってないんですよね。たとえば私がお仕事で出かけて、帰るときに「あー洗濯物いっぱい、洗わなきゃ」とか思うじゃないですか。でも帰ってくると洗って畳んであるんですね。昔、10年以上前かな。渡辺真知子さんとかジュディオングさんとか、何人かでおしゃべりしているときに「私たちって、旦那さんじゃなくて奥さんほしいよね」って言ってたんです。「私たちが仕事して帰ってきたときに、お風呂もご飯もあったりっていいよね~」なんて、勝手な希望だったんだけど。まさに! です。新幹線で帰ってきて、「いま東京ついたから」と彼に電話をすると「ご飯食べた?」。「ううん、食べてないけど」って言ったら「早く帰っておいで。もうスープがあるから」とか。帰ってきて、着替えるのも、お化粧とるのもめんどくさーいっていうときに「ごめん、お化粧とってくれる?」って。そうすると本当にお化粧とってくれたりとか(笑)。たまにですよ! 本当に疲れてるときしか言わないから。それが今ね~、彼、単身赴任中なんですよ。でも本当にね、結婚して「あーしなきゃよかった」っていうことはなかったです。ずーっと神様に祈ってたからかも。[E:note]「素敵な旦那さんがきますように」? マリーン:そう、祈ってたんですよ。「とにかく私の歌を愛してくれて、ファミリーも愛してくれて、結婚するときは私の仕事と一緒に結婚してくれて、やさしくて、私のことを大切にしてくれて」……ってずっと祈ってたの。「お金持ちじゃなくていいです、本当にやさしい人」って祈ってたら、本当~に! 祈った通りの人をくれたんですよ! だから、「お金持ちじゃなくていいです」じゃなくて「お金持ちの人」ってお願いすればよかったって(笑)。でも、たぶん神様は控えめに言ったからきいてくれたかもしれない。お金持ちって言ったら叶えてくれなかったかも。うちの旦那さんはやさしくて、仕事もサポートしてくれます。「今日の仕事なに? 何時に帰ってくる?」とか、まったく言わないんですよ。ただ、私のステージに来たときに、私のステージをみて、歌詞を間違ったりするとすごく怒られますね。それだけはとても厳しく。あとはもう全然。結婚する前に、「自分のライフスタイルを変えるつもりはない」って言ったんですよね。きっかけは、前の彼の写真、その前の前の彼の写真とか置いてあったりして、多分誰でもなると思うんですけど「なんで置いてあるの?」って聞かれたことです。私は別に隠したりとかしないんです。なんでも何もない。何もないからただずーっと何年も同じ所にあるだけで。そこで、「とにかく結婚にあたっては、お互いに信頼してほしい」と話したんです。私はたとえば前の彼とゴルフをするかもしれないし、お食事するかもしれないし、知り合いもお友達も結構男性はいるし。「そういうことが納得できないなら、結婚しないで恋人のままでいましょう」って。「私もあなたに同じように接するから、それが保てるふたりだったら結婚しよう」と。それが約束事だったんですね。逆に彼から「今日ご飯食べて、このあと飲みに行くと思います」って言われても「あらそう?」って。私と一緒のときに、「マリーン、ちょっと、友達と男だけの世界に行ってくる」って言われても「あらそう~、どうぞ~」って。それがないと、続かないと思います。いくらラブラブでも。撮影/永田理恵[E:camera]取材/吉田知美[E:pencil]