生きることに悩んだとき、私の歌で前向きになってくれたらいいな……
Q:今年で29歳になりますが、なにか特別な思いはありますか?
私はないですね。でも、周りの友達は、もうすでに結婚している子と、まだ独身の子といますけど、やっばいよ!アラサーだよ!って話をしていて(笑)。離婚する人もいれば、二人目の子供ができると聞いて「出産できる年齢が迫っているよ!」って言って焦っている子、とさまざまです。私は自分がいま、音楽というぜったいやりたいものがあって、伝えられる場所にようやく立てたというのもあるのか、そういうみんなが感じている焦りみたいなものはないですね。でも、きっと変わり目なのかもしれないし、ちょっとズキッとすることもあるのかもしれない。また心境が変わったり、周りの人の意見とかでまた歌が生まれたり考え方が変わる可能性もなきにしもあらずで……。でも、やっぱりこう不安だな、焦っちゃうって思っている人にも歌を聞いて、そんな焦らなくてもいいかな?とか思ってもらえるような曲を作るのもいいかと思いますね。結婚は、まだ先な感じがします。
Q:曲作りでの変化は?
最近、ピアノで曲を作ることが多くなりましたね。ずっとギターばっかりだったんですけど、この『永遠』も2曲目の『夢のつづき』も、そして『春空‐ハルソラ‐』もピアノで作った曲でしたし、なんか、いまピアノのほうが気持ちがのりやすいのかもしれないですね。わりとしっとりじっくり聴いてほしいっていうふうに思うと、ギターだとやっぱりテンポが速い元気な歌っていうのが自分のなかであるのかもしれませんけど、→。
Q:神津島のご家族はメジャーデビューについてどうおっしゃっていますか?
ずっと応援してくれていますので、「いろんな人に感謝だね」と言っています。いろんなテレビに出させてもらったものをDVDで送ると、凄いねえ!って喜んでくれるのはやっぱりうれしいですね。思い悩んでいた時期とかもたくさんあったので、いま、こうしてやりたいことがやれて、支えてくださる人がいて幸せだよ、と言われます。あと、一緒にイベントをやらせていただいた笑福亭鶴瓶さんに応援してもらっていまして、鶴瓶さんがおっしゃっていた言葉で、「見えない部分で応援してくれている人はいっぱいるから」っていうのが印象に残っています。どうしても、目に見えているものしか感じられない部分もあるんですけど、たとえば、地方に行ったとき、私の『夢のつづき』を知った方が、「自分の講演会のとき、最後に私の歌を会場の人に聴かせて頑張ってもらおうと思っているんですよ」とおっしゃって下さった方がいて。大分の方でしたけど、初めてお会いする方にそんなふうに言われて驚きましたし、その方と会うことがなかったら、そういうことも知らないわけじゃないですか。自分の歌を伝えてくれている人がいるっていうのを知って、そのときに鶴瓶さんが言っていた言葉、いっぱい応援してくれている人よ、というのをリアルに感じましたね。
Q:インディーズ時代、銭湯でライブをやったり、絵の個展と音楽を一緒に紹介したりするイベントをやられていましたけど、続けていかれる予定ですか?
そうですね、やっぱり歌と合ったシチュエーションで聴いてもらう機会も作りたいなと思っていて。それは歌ができたときに考えます。『春空‐ハルソラ‐』は桜というフレーズが出てきたりするので、樹齢300年とかいうおっきな桜の木の下で唄わせてもらう機会がありましたね。
Q:最近、プライベートでよくやっていることは?
リコーダーをよく弾いています。曲につけてみようかなぁって思って。まだ先なんですけど、アルバムが出るなので、レコーディングしていて、自分でもこういう音はどうかなって重ねてみたり。最近は音楽づけですね、幸せか?そうですね、楽しいですよ。あとは、花で季節を感じることが多いから、季節の花を観に行きたいと思っています。
Q:最後に、ファンの方にメッセージをいただけますか?
生きることにおいて悩んでいるとき、悲しい、寂しい、という叫びの歌だけじゃなく、でも最後は、「ちょっと先が、希望が見えたような気がする」と思ってもらえる歌を届けたいなとつねに思っているので、私の歌を聴いて何かに気づいたり、考え方がちょっとプラスになったりするきっかけになったらいいなって思っています。世の中に音楽いっぱいありますし、ただノって楽しく場を盛り上げる歌もいいと思うんですけど、私の音楽はやっぱり詞の内容をじっくり聞いてもらって、自問自答?してもらえるといいんじゃないかなと思っています。辛い恋愛もしても、恋愛しないよりしたほうがいいかもって思ってもらえたらいいですね(笑)。
※石野田奈津代のインタビューは今日が最終回となります