リン・チーリン ロングインタビュー

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Q.台湾のトップモデルとして活躍されてきて、今回、初めて女優として大作映画に出演。人生の大きな転機になったと捉えていますか?

これはすごく私にとってターニングポイントになる、非常に重要な作品だったと思います。今回この作品に出させていただいたことで、自分が発見するこ
とが多かったんです。自分の個性がどういうものだったのかというのを初めてしっかりと、自分を見つめるようなことが出来ました。そして演技も大好きになり
ましたので、50歳になっても60歳になっても演技を続けていきたいという思いでおります。やはりこの2年間ずーっと『レッドクリフ』の中に行っちゃって
ましたので、本当に私にとっては忘れられない作品になると思いますね。

Q.台湾のトップモデルとして活躍されてきて、今回、初めて女優として大作映画に出演。人生の大きな転機になったと捉えていますか?

これはすごく私にとってターニングポイントになる、非常に重要な作品だったと思います。今回この作品に出させていただいたことで、自分が発見することが多かったんです。自分の個性がどういうものだったのかというのを初めてしっかりと、自分を見つめるようなことが出来ました。そして演技も大好きになりましたので、50歳になっても60歳になっても演技を続けていきたいという思いでおります。やはりこの2年間ずーっと『レッドクリフ』の中に行っちゃってましたので、本当に私にとっては忘れられない作品になると思いますね。

Q.『レッドクリフPart1』は日本をはじめアジアで大ヒットしました。映画の初出演作が大ヒットしたことで、ご自身の心理面や仕事の環境面での変化はありましたか?

確かに環境的な変化は大きかったですね。映画を通して、いろんな分野の方、そしてまたいろんな国の方々に私を知っていただける大きな機会となりましたので、その点では、この映画の成功から環境はすごく変わったと思います。でも私自身は絶対に前から変わりませんし。私は本当にシンプルな生活が好きですし、シンプルさについては、モデルの頃も今も全然変わらないチーリンです。

Q.チーリンさんが演じた小喬がお茶を入れるシーンは、所作の美しさに見とれました。そのお茶をはじめ、アクションもありましたし、トレーニングは大変だったと思います。どのようなトレーニングをされましたか?

特に所作…、三国志時代の女性の雰囲気を十分に出すために、例えば立ち居振る舞いをすごくトレーニングいたしました。話し方もそうですね。今の現代風ではダメなので、あの時代の雰囲気を出すためにキチンと勉強しました。それから中国結びという工芸があるんですが、これも勉強しましたし、琴も勉強しました。そういう、今の若者のほとんどができなくなっている中国の伝統文化を学べたのはすごく良かったと思いますね。またお茶に親しむために、私は茶器を自分が滞在しているホテルの部屋に置きまして、すっかり自分に馴染むようにしまして。自然にお茶をしながらセリフも言えるように工夫しました。

Q.一番大変だったことは?

やっぱり演技が初めてということで、本当に自分がやっていることが合っているのかどうかというのを自分で把握できなかったので、それが一番大変だったことですね。でも自分でですね、そういう「形」ではなくて、自分で小喬の「心」を演じるっていうことが、小喬に入っていけるようになれてからは、監督さんがきっとそこの部分をモニターで見てくださって感じ取ってもらえるってことが分かってから、演じていけるようになりました。

Q.小喬はすごく自分の考えをしっかり持っている女性のイメージがあります。

私は小喬を、水のようなしなやかさと強さを持った女性だと理解しました。いつの時代もそうですが、女性とはそういう強さを持っていたと思うんですよね。柔らかさの中にも強さがあり、強さの中にも柔らかさがあるという、しなやかな女性ですね。

Q.小喬は男を影で支えるタイプですが、ヴィッキー・チャオさんが演じた尚香(しょうこう)は、男とともに戦うタイプ。チーリンさん自身は自分はどちらのタイプだと思いますか?

気持ち的には小喬に近いと思うんですね。でも、私の行動力からすると、尚香のほうかなって思いますね。

Q.映画ではそうそうたるスターたちとの共演でしたが、その感想と、撮影中の印象的なエピソードを教えてください。

(日本語で)シンジラレナイカンジ(笑)。学生のときは芸能界に入るなんて夢にも思わなかったんですよね。今回、こんな『レッドクリフ』のような大作に出させていただいたっていうことが本当に信じられないし、また得がたいことだったと思います。特に有名なジョン・ウー監督の作品なんて、思いもしませんでした。トニー・レオンさんも金城武さんも本当に大スターで、以前はとても距離感があったんですが、ご一緒させていただいて、そういうことは全然なく、すごく気さくな方たちでした。トニーさんは何十年もこういう演技の世界にいらっしゃるのに、仕事に対する情熱を失うことなく、すごく真剣に取り組んでいらっしゃって。その姿に感動しましたし、自分も学ばなければならないと、尊敬の念でいっぱいです。

Q.長期間の撮影での体調管理、また、絶世の美女役だけに、「美」という面ではどういうところに気を使っていましたか?

半年間、中国河北省のダムがある地域で撮影してましたが、ものすごく日照りがきついところなんです。また撮影期間は夏から冬に及びましたので、温度差もすごく激しかったんです。そういう中で、健康と美容をどうやって保ったかといいますと、やはり1時間くらい毎日運動するように務めました。汗をしっかり流してシャワーをするということ、そしてまた水分。体内の水分ってすごく大事なんですよね。水分があって新陳代謝をよくできるわけですから、そういう風に毎日努力しました。そうすると気分的にもすごくいい状態、コンディションに持っていけました。

Q.どのような運動をしていたのですか?

最初、北京にいたときにはスイミングをしたんですけど、それから現場のほうに移ってからは、部屋の中に、運動の機械…、足踏みの機械がありますよね、あれを買いまして運動しました。すごくあれは汗が出るんですよね。

Q.水分補給はどういうものを飲んでいましたか?

飲み物は、水の他の飲料はあまり飲まないですね。飲むとしたら、レモンやハチミツを入れたものを取っています。あとは、なるべく温かいものを取るようにしています。あまり冷たいものは飲みません。あと漢方薬を入れた飲み物。それは少し煮るんですが、漢方の飲み物を現場でも飲んでいました。新陳代謝を促して、健康状態を保つ漢方です。

Q.超大作のヒロインで女優活動のスタートを切り、今後への周囲からの期待もとても大きいと思います。それに対するプレッシャーはありませんか?

プレッシャーというと、最初にこの役を演じなければならないと思ったときのプレッシャーがものすごかったんですよね。みんなが私に「演じられるのかどうか」とクエスチョンマークを付けてたんですね。ですから私は努力してやり遂げて、それを証明しなければいけなかった。そしてまた、共演の方々みんなが大スターなわけですから、そのプレッシャーを超えたので、これからは自分らしさで、自分ができるように歩いていけばいいんだと思っています。

Q.これからやってみたい役柄は?

これから色んな役に挑戦して行きたいと思います。自分でこういうタイプと区切らないで、もっと自分で新しい面を見つけられるように、いろんなことに挑戦していって、いろんな役柄を演じられればと思っています。

Q.次回作「刺陵」ではジェイ・チョウさんと共演。さらに歌手デビューも噂されていますが。

(日本語で)アリマセン…(笑)。そんな勇気はありません(笑)。

Q.普段はシンプルな生活ということでしたが、ライフスタイルはどのようなものですか?

すごくシンプルなんですよね(笑)。例えばお休みが長い期間があれば、旅行が大好きなので、よく旅行に行きます。でもあまり時間がないと、家で家事をしています。そういうことが好きですね(笑)。

Q.旅はどういうところに行くのが好きですか?

これまで「ビジット・ジャパン」の台湾親善大使をしたこともあるので、日本はいろんなところに行ってます。またヨーロッパも大好きですね。一番大好きなのは、学生時代に戻ったような気分で、バックパッカーとしてリュックを背負い、いろいろ街の小さな通りを見たりして、面白いことに出会うことですね。今は時間がなくてできないんですけども(笑)。

Q.日本に留学していた時代の思い出を教えてください。

学生でしたので生活自体がすごく楽しかったんですよね。だいたい、午前中に日本語の授業に行って、午後はモデルのオーディションに行くとか、仕事もしていました。日本にいた時は街歩きをするのが大好きで。それまでは日本に旅行に来るっていう感覚でしたけれど、その時は日本で生活しているという印象が強かったので。日本語も、その時あまり上手じゃなかったんですが、話しかけられると聞き取れるようなフリをしたり、すごく楽しい時間を過ごしました。

Q.台湾の女性の間で今注目されている美容法はありますか?

最近女性の間で流行ってるのは、さまざまなパックですね。私も海外に行くときには必ず持っていくようにしています。

リン・チーリン

昨年、世界中で三国志ブームを巻き起こした『レッドクリフPartⅠ』。
いよいよ公開される後編『レッドクリフPartⅡ―未来への最終決戦―』では、群雄たちがついに“赤壁の戦い”へと突入!戦禍の原因にもなった絶世の美女・小喬役で華々しく女優デビューしたのが、台湾トップモデルのリン・チーリンだ。

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