話題作『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』で、日本人将校であり父の仇を狙う力石毅大佐役を演じた木幡竜
――中国映画への出演が続いています。そしてボクサーもされていた。そもそも役者を目指したきっかけは何なのでしょうか?
「中学生のころから映画を観るの事は好きでした。当時はやんちゃで、地元でも有名だったので(笑)。高校、大学でボクサーになることをを選んだんですが、減量中も映画を見たりしていました。そんな時に漠然と思っていました。僕は日本の昔の映画が大好きなんです。それで映画俳優になれるだろうかという気持ちがどんどん大きくなって、いったんですね」
――中国映画に活躍の場を見出したのは?
「中国映画の出演を受けたということだけです。特にそれ以外はありません。中国への思い入れや特別な感情、偏見もありません。僕にとっては日本を飛び出し、世界に出てしまったという感じです。中国で仕事をすることになってから、初めて中国という国について、学びました。そして、何度も訪れる中で中国の方々の優しさもわかるようになりました。映画を制作することに国境はありません。日本と中国の人々はお互いに、もっと知りあうべきだとも思いました。次回作は中国人の役なんです」
――ラストの、スパースター、ドニー・イェンとの対決にむけて役作りをした点、苦労された点は?
「トレーニングは撮影中もずっと続けていました。これがきつくて。僕には6人のアクショントレーナーが付いて、30分ずつトレーニングをする。180分ですから、3時間に渡ってのトレーニングです。体重も落ちましたが、全身鋼のようになっていくんですね」
――ボクサーの経験はいかされましたか?
「実践と格闘アクションは違いますから。ボクシングがアクションに役立ったことはありませんでした。またドニー・イェンにとってはアクションも演技の一つなんです。だから綺麗にきまるだけではだめなんですね。感情表現が重要なんです。だから、僕の出演シーンで人を殴るときの感情を表現出来たことにボクシングの経験がいかされていたかもしれませんね。でも僕はボクシングでパンチは出せますが、空手の蹴りは出来ないので、キックを繰り出すシーンは苦労しました」
――これだけの激しいアクション、撮影中にけがはありませんでしたか?
「特に怪我は無かったんですが、過労で腰を痛めて(笑)。」
――それでは、女性自身の読者に木幡さんから、この映画の見どころとメッセージ―を
「この映画はアクション映画ではありますが、国を愛する男女の愛の葛藤のドラマでもあります。ぜひ、見てください。お願いいたします。」
木幡竜
’76年神奈川県に生まれ、ボクサーとして活躍。’03年に俳優デビュー。『純情きらり』(06NHK)、『セーラー服と機関銃』(06TBS)、『ゴジラ FINAL WARS』(04)、『DETH NOTE デスノート』(06)、『GOEMON』(09)などがある。
『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』
新宿武蔵野館、立川シネマシティ、ワーナーマイカル新潟南、シネマート心斎橋、他全国順次公開中
監督:アンドリュー・ラウ
プロデューサー:ゴードン・チャン
撮影:アンドリュー・ラウ、ン・マンチン
アクション監督:ドニー・イェン
武術指導:谷垣健治
出演:ドニー・イェン/スー・チー/アンソニー・ウォン/ホアン・ボー/ショーン・ユー/木幡竜/倉田保昭/AKIRA(EXILE)
提供・配給:ツイン 配給協力:太秦 公式HP:http://www.ikarinotekken.com/