『戦国BASARA』初の実写ドラマ化 W主演の林遣都&武田航平が戦国武将を熱演!

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’05年の発売以来、シリーズ累計310万本を記録する大ヒットゲーム『戦国BASARA』が、ついに実写ドラマ化。

戦国時代を舞台に、伊達政宗、真田幸村など魅力的な戦国武将たちが熱い戦いを繰り広げるドラマ『戦国BASARAMOONLIGHT PARTY‐』は、これまでもアニメや舞台などで多くの“歴女”を魅了してきた。

実際の歴史にとらわれない個性豊かな設定。異国の言葉を操り、6本の刀を使った独特の剣術で戦う伊達政宗は、時代劇初挑戦の林遣唐都。ライバル役の熱血漢、真田幸村を武田航平が演じている。

『戦国BASARAMOONLIGHT PARTY‐』

MBSにて毎週木曜日深夜125分~放送中。

BS-TBS94日(火)深夜3時~放送開始。

*プロフィール:

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林遣都

はやし・けんと

9012月6日生まれ、滋賀県出身。07年、映画『バッテリー』で主役に抜擢され、俳優デビュー。映画『ダイブ!』『風が強く吹いている』、など主演作品は多数。現在、出演映画『闇金ウシジマくん』が大ヒット公開中のほか、98日には、『莫逆家族‐バクギャクファミーリア‐』が公開される。

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武田航平

たけだ・こうへい

86年1月14日生まれ、東京都出身。01年、第14回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」審査員特別賞を受賞。ドラマ『ここが噂のエル・パラシオ』(テレビ東京系)で初主演を務める。今年は、ドラマ『理想の息子』(日本テレビ系)、『Wの悲劇』(テレビ朝日系)のほか、10月放送開始の『そこをなんとか』(NHK BSプレミアムにて毎週日曜22時~)に出演。朗読劇『緋色の研究』が1011日、東京・天王洲の銀が劇場にて上演される。来春、映画『ROUTE42』全国公開予定。

映画公式サイト:http://www.movie-route42.com/

 

 

林遣都インタビュー:

―今回、『戦国BASARAMOONLIGHT PARTY‐』で演じた伊達政宗は、どのようなキャラクターですか?

今回、僕が最初にすべきことは、原作のゲームのキャラクターのイメージを崩さないことだと思いました。ただし、完全にモノマネをするだけでは自分がやる意味がないので、奥州を束ね、何万人という人間の一番上に立つ人間であり、それだけの人を魅了する人間的な魅力をたくさん持っている人物で、しかも強いという、そういう部分で原作を超えられる伊達政宗をやれたらと思って挑戦しました。

image―『戦国BASARA』で伊達政宗は、異国の言葉を巧みに使うことができるんですよね。

そうです。ゲームの中のBASARAで作った政宗の設定になりますが、原作の声優さんも、もともと英語は得意じゃないと聞いて、じゃあ、まあ、そこは振り切ってゲームのようにできればいいと思いました。

 

―もともとゲームの『戦国BASARA』を知っていたんですか?

やったことはありませんでしたが、知っていました。今回のドラマで森蘭丸を演じている椎名鯛造くんと仲がいいんですけど、彼は舞台版の最初のBASARAに出ていたんです。彼がいろんな資料を持っていて、ゲームも、舞台版のDVDもいろいろ貸してもらって、ゲームもやりました。やってみてわかったのは、『戦国BASARA』は、幅広い世代が楽しめるゲームですね。難易度を選べるので、ゲーマーには難しいレベルでできますし、派手な映像を楽しみながらBASARAの世界に入りたい人は簡単なモードもあるので、いろんな人が入りやすい。僕は最初、簡単なレベルから始めて、「普通」「難しい」「究極」というのがあるんですけど、強いレベルでしか手に入らない武器で「究極」までやりました。そのぶん、政宗も強くなっていって面白かったです。

 

―また今回は、林さんにとって初めての時代劇。撮影前はどのような準備をしたのですか?

準備時間があまりなかったので、殺陣の練習も数回しかできず、立ち回りでいっぱい、いっぱい。時代劇の所作などを勉強する時間もなかったのですが、逆に言えば、そういうことよりも大事なことがありました。それはまず、BASARAの世界を表現するため、できる限りゲームで見られるあの派手で豪快な動きを習得することでした。ある日、ビックリしたのは、台本に『政宗と幸村、戦いが始まる」と二行だけ書かれているシーンで、『48カット撮る』と言われたんです。一瞬で手を覚えてすぐ本番、を繰り返して、一日中、集中力を切らせることができませんでした。毎日がそういうことの連続で大変でした。

 

―政宗は隻眼なので、片目での演技も大変だったのでは?

最初、「これでやっていけるのか!」と思うほど、右目を閉じているのが辛かった。しかも、その状態でアクションをやらなければいけないというのは想像もつきませんでした。アクション用の穴の開いた眼帯も用意してもらったんですけど、瞼に何かを乗せている時点で目が使えないので、「これは慣れるしかない」と思いました。最初のころは、頭がボ~ッとしてくるし、疲れるし、頭痛もありました。右利きなのでいくら閉じていても右目で見ようとしてしまうんです。それが10日くらい経ったら、左目でも見られるようになってきて、最後のほうはずっと右目を閉じているような感じでした。

 

―各武将の衣装がまたとても凝っていて。甲冑などは重かったのでは?

正直、ストレスでした(笑)。撮影したのが6月の蒸し暑い中でしたから、汗でビッショビッショでしたよ。風をいっさい通さないですし、僕はまだ、装着している甲冑以外は洗濯ができるんですけど、幸村の革ジャンは1カ月以上洗濯ができないので、匂いをすごく気にしていましたね。

 

―この数年、〝歴史ブーム〟と言われ、中でも、女性で歴史好きの人たちを〝歴女〟とも言います。歴史や時代劇に興味はありましたか?

それほど興味はなかったのですが、『三国志』は読んだことがあります。歴史ものか現代ものかではなく、個性的なキャラクターが次々と出てきて、「アイツとアイツが戦ったらどうなるんだ?」みたいな話が好きで。たとえば、『クローズ』とか、どんどん強いヤツが出てくるみたいな流れの作品は興奮します。

 

image―今回、時代劇を経験して、今後も挑戦したいと思いますか?

ぜひ、やりたいですね。昨日も立ち回りのある舞台を見てきたんですけど、本番で長時間あれを続けるのは、すごいことですよ。実際、経験してみて、新たに見えてくるものが広がり、もっと勉強したいと思いました。

 

―武田航平さんをはじめ、みなさん若いキャストがたくさん出ていますよね。現場の雰囲気はどんな感じだったんですか?

ドラマ9話分を1カ月間で撮りました。限られた時間の中で、本当にハードなスケジュールをこなしたんですけど、スタッフもよかったですし、キャストも誰ひとり集中力を切らせなかった。そういう意味では、すごくいい雰囲気でしたね。決して和気あいあいとしているわけではなく、ずっと気を引き締めているんですけど、もたなくなる時間帯が出てくるんですよ。そういうときは、武田航平くんとかムードメーカーが引っ張ってくれました。

 

―なかなかこれだけ若いキャストが出る作品もないので、いいチャンスですよね。GACKTさんと絡むシーンは?

政宗とGACKTさんが演じている織田信長とは、最初と最後、戦います。分量的には、GACKTさんは僕たちよりも少なかったんですけど、衣装でいちばん辛かったのはGACKTさんじゃないかと思います。

 

GACKTさんと対峙するシーンで印象に残っていることは?

アクションに関して、すごくストイックだと聞いていましたが、いざ戦うとなったとき、「今、こういう画角で、こういうサイズで撮っているから、こう動くともっとカッコよく見えるよ」とか、「俺がこう撃ったら、リアクションとしてこうすると、すごくギリギリでかわしている感じが出るよ」とかいろいろ細かい部分をアドバイスしてくださいました。

 

―作品の見どころ、こういうふうに見るとより面白い、というポイントはありますか?

最初から最後まで政宗は幸村とずっと一緒にいるんですよ(笑)。7、8、9話あたりから、僕らの演じようによっては、危なくなってくるぞ! というくらいのセリフが出てきて。あるとき、政宗といろんな局面をともに乗り越えてきた幸村が、あることで政宗との約束を破り、いなくなってしまうんです。それに対して、政宗がブチ切れて、「俺を置いて行ってしまうなんて許せない!」と。「お前はとんでもないクズやろうだ!」って言うんですけど、このときの距離感がすごく大事で。

 

―それは意外な展開ですね。

また、政宗にワ~ッと言われると、幸村は「すまなかった、確かにそうだ!」みたいな感じになったりするんです。でも、男と男の触れ合いであり、ライバルの戦いを描いているドラマなので、変な目では見ないでほしいですね(笑)。

 

―作品から離れますが、今後、俳優としてこれからチャレンジしてみたいジャンルや役柄とかありますか?

今、すごく前向きなんですよね。自分から求めなきゃいけないんだろうとは思っているんですけど、お話をいただいたものは「何でもやりたい」という。自分がやったことのないことを何でも挑戦したいと気持ちです。またそれは、お芝居だけじゃなくて、いろんなところに行ってみたいし。自分が見たことがない物であれば何でも、出会ってみたいという感じです。ファッションとかもそうですね。

 

―最近は、とても個性的な役柄が多かったですよね。

そうだんですよ。だから逆に、今は普通な学園ものや純愛ものとか、ふつうに思春期で、「そんなことを悩んでいるの?」みたいなことで気を揉めている高校生の役とか、そういうふつうの役をやってみたいです。

 

―同世代やちょっと年の上の世代は、若手の俳優さんの多くはすごくストイックだし、自分で製作をする人もいますし、刺激し合うことあるでしょうね。

そうですね。同世代や年下の俳優の中には、「マジかよ?」と驚くほど、ギラついている人もいるんですよ。僕はそういう人とも、うまく接していきたいと思っています(笑)。

 

―性格的に表に闘争心を出すのは苦手なんですか?

ぶつかるのは苦手なんですけど、撮影現場とかになると、あんまり言葉にしたくないというか、自分でやって見せたい。航平くんは、そういう部分ではすごく接しやすくて、今回、撮影がオールアップしてから、すごく印象的な言葉をもらったんです。「俺は自分の芝居には自信はないけど、ただ今回は、気持ちでぶつかれたって言う達成感がある」って。自分の固定概念みたいなものを持って、「自分の芝居はこうだ」みたいなものを現場に持ち込むのではなく、気持ちと気持ちでぶつかっていきたいな、と思います。相手の出方を見て、それを尊重する気持ちを持っていたいし、そういうスタンスでいたいですね。

 

 

武田航平インタビュー:

image―今回、時代劇ということで、とくに考えたことはありましたか?

原作がゲームなので、作品の世界観を再現するのが難しかったです。時代劇というところにとらわれすぎると原作の爽快感が薄くなってしまいそうで、逆に時代劇ではないという気持ちで演じると、見失ってしまうものがある。そこで考えたのは、その時代に生きた男たちの志や生きざま、熱い思いが強く表れているのが、時代劇なんじゃないか、と。セリフの言い回しなどに気を使うより、内面的な部分を大事に演じたいと思いました。

 

―撮影中に苦労したことはありましたか?

撮影スタッフさん、共演者に本当に助けられていたので、苦労したことは特別なかったですね。ただ、槍二本を扱ったり、ワイヤーアクションをやったり、と初挑戦したことも多かったので、苦労というよりは、「チャレンジした!」という感じ。できずに悔しい思いをしたこともありますけど、楽しい気持ちをもって、わくわくしながらやらせていただきました。

 

―真田幸村役の役作りで工夫したところは?

まず何より、『戦国BASARA』の中で生きている真田幸村を大事にしなければいけないと思いました。BASARAのファンもいっぱいいますし、幸村のファンもたくさんいるので、少しでもそこに近づきつつ、そこにプラス、自分を出していければいいな、と。そういう意味でいい刺激になったのが伊達政宗役の林遣都くんですね。彼は片目にしなければならず、その上、6本の刀を持ち、衣装が動きにくいという多くのストレスがある中で、政宗を自分のものにしていたし、役を消化させて、いっそう飛躍していました。ですから自分も、幸村というものに向き合って、まずはゲームのなかの幸村を完成させて、その中で自分にしか出せないものを少しずつ求めていった、という。林君には本当にたくさんの刺激を受けましたね。

 

―林さんも、「武田さんからとてもよい刺激を受けた」と言っていました。お互いよい共演者に恵まれたんですね。

過酷なスケジュールを2人で乗り越えられたっていうのが、何よりも強い絆になりました。作品のなかではライバルなんですけど、ライバルとは、互い認めあっている存在ですよね。彼とは、年は4つくらい違うんですけど、ぜんぜんそんなことを感じずに、同じ目線で取り組めたんじゃないかなあと思っています。

 

―林さんが「危ない関係」って見ないでほしいと言っていましたよ(笑)。

もちろんそうですよ。そういうふうに危ない感じにやってないですから、僕らは。男の熱い友情だったり、生き様だったりを見てほしいと思っています。

 

―改めて、このドラマの魅力は?

豪快なアクションと、ゲーム原作ならではの攻撃の派手さ、そこはやっぱり見どころになっています。素晴らしいCGと素晴らしいアクションと演出が織り成って、誰もが楽しく、カッコイイと思う作品になっていると思います。それと、女性の登場人物は、この時代に生きた女性ならではのはかなさだったり、せつない思いだったり、そういう深い部分での思いも非常に詰まっているので、そういうところまでもじっくり見ていただくと、この作品の厚みが増すと思います。

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