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芸能スキャンダル、停滞する経済、横暴な政治……。一年を表す漢字は「金」だったものの、’16年の日本は、明るいニュースばかりではなかった。そんな日本を叱咤激励するのは、寄る年波をものともしない“最強のご長寿”たちだ。80歳、90歳を超えても“バリキャリ”道を突き進む彼女たちの、身をもって経験したからこその主張とは−−。

 

「’16年は年明けから“文春砲”が次々に炸裂。さまざまな話題を提供してくれました。ただ、テレビの情報番組は雑誌の後追いや、スポーツ紙のおさらいが中心で、独自ネタが少ないと感じます。報道に携わる局アナが、不倫を報じられるなど、プロ意識に欠ける残念なニュースも……」

 

こう語るのは、『現場から東海林がお伝えしました』というフレーズでおなじみの東海林のり子さん(82)。レポーター歴40年以上のベテランだ。

 

「今はネットがテレビの報道よりも早く、犯人の住所や写真をアップしてしまいます。でも、私が『3時のあなた』(’68年〜’81年)でレポーターデビューした当時は、取材現場に“熱”がありました。他局に“抜かれない”ように競争も激しかったんですね。住所も一から調べて、警察よりも早く現場に到着することもあったくらいです」

 

誰よりも早くに事件現場に駆けつけ、被害者や加害者の家族にマイクを向ける。しかし、不快感をあらわにされたり、怒られることはほとんどなかったという。

 

「もしかしたら、番組のプロデューサーのもとには、クレームの電話があったかもしれません。でも、局から『取材を抑えろ』などとは言われませんでした」

 

真相をとことん追及していくいっぽう、取材相手にもっていたのは“愛”だった。

 

「自分のスクープのためだけに、事件関係者に直撃取材はできません。たとえば被害者のご家族には『今の、もっとも悲しみの深いときの言葉が、いずれ裁判などでも役立つかもしれません』と、何かしら相手のためになるような意識をもって取材していました」

 

そんな思いを、次世代にバトンタッチできればという東海林さん。

 

「今は各局“コンプライアンス”“規制”への意識が高く、現場は穏便な取材が求められて、かわいそうな部分もあります。でも、取材相手に“熱”と“愛”をもって、元気な情報番組を復活させてほしいですね」

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