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「今、次回朝ドラの撮影の真っ最中なんです。クランクインは昨年9月の稲刈りのシーン。一日中、中腰だったものだから腰は痛いし、握ったときに何カ所も稲で手を切ってしまって大変でした」

 

そう近況を伝えてくれたのは、今年4月からスタートする連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK)で、ヒロイン(有村架純)の母親役を演じる木村佳乃(40)。茨城のロケでは出演者同士で食事したりスタジオでも楽屋にこもらず、本当の家族のように、みんながいつも一緒の時間を過ごしているという。

 

そんな木村だが、仕事が終わって家に帰れば5歳と3歳の娘たちの母となる。女優と母親業を両立するために奮闘する日々を送っているのだ。平日は大忙しで、毎朝6時に起きて、洗濯や掃除をすませる。料理は時間があるときに作り置きしておくのだとか。長女が生後2カ月のときから女優復帰しているため、子どもたちは母親が働きにでることには慣れているそう。

 

「子どもが風邪をひいたり、具合が悪いときに仕事が入っていると、後ろ髪を引かれる思いで家を出ます。弱っているときはどうしても母親が必要だと思うのですが、うちは共働きなので、周りの力を借りています」

 

夫・東山紀之(50)の料理に関しては、以前のインタビューで《小さい頃は離乳食をつくってくれましたが、主人が得意なのは凝った料理》(ESSE ‘16年4月号)と語っているほどの腕前だが……。

 

「じつは凝りすぎる料理は、子どもは食べないんです(笑)。最近ではカレーやナポリタン、ミートスパゲティ、から揚げみたいな子どもが喜んで食べてくれるシンプルなものを作ってくれます。忙しいときでもサッと作ってくれるので助かっているんです」

 

夫婦で家事や育児を分担しても、家庭の中では父親の存在が大きいと実感している。

 

「夫は一家の大黒柱。うちでは大事な決断は必ず主人がしています。それでも子どもって敏感で、お母さんが疲れたり寂しそうにしていると不安になっちゃいますよね。私の母もひょうきんな人ですが、お母さんがいつもニコニコしていて家庭が明るかったから、私もなるべく明るく振る舞うようにしています」

 

明るくしていても、ときには仕事、家事、育児に追われて母はイライラすることもあるはずだ。

 

「そりゃあ、ありますよ。忙しい朝に突然学校への提出物を渡されたり……。以前も子どものお友達のお母さん方と、怒りをコントロールするアンガーマネジメントの講習を受けたことがあるんです。先生から『怒りは6秒間我慢すれば去る』と聞いて実践していますが、いざ怒ってしまうと、ついその6秒を数え忘れちゃうんですよね」

 

子育てには不安も失敗もつきもの。そのなかでも木村が大切にしているものは何だろうか。木村には、実践する“子どもが自己肯定できるようになる”コミュニケーション方法があるという。

 

「仕事から帰れば、子どもに『会いたかったよ!』って言って、ギュッと抱きしめたり。その日にあったことを何でもいいからじっくり聞いています。『あなたは大切な存在』と伝わるようにスキンシップしたり、言葉にしたりすることって大事だと思います」

 

2人の子どもを育てながら女優業をこなす木村。その完璧な両立の裏には夫・東山の気遣いと、愛情を常に家族に伝え続ける木村本人の努力があった。

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