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ドラマ『忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣〜』(NHK総合・毎週土曜日18時10分〜)で主演を務める武井咲(きよ役)と福士誠治(磯貝十郎左衛門役)は今回が初共演だが、役者としての“相性”はピッタリ。吉良邸討ち入りという“シーズン1”のいちばんの見どころを高視聴率のまま終え、いよいよ後半戦突入だ。

 

そこで年明け早々の収録現場の控室で緊急対談。「大河に次ぐ規模」ともいわれるこのドラマの撮影秘話を語ってもらった。四十七士の討ち入り後、十郎左は切腹して果てた。おかげで多くの視聴者が“福士ロス”になったというが、実は“よみがえり情報”が−−。

 

武井「福士さんは1月28日の放送からまた違う役で出てくださるんですよね。やった!」

 

福士「間部詮房という将軍の側用人となる役。出会いのシーン、いいよね」

 

武井「見間違えそうなほど似ていてハッとする(笑)。十郎左さまに再会できたような、幻を見ているような、そんな、きよの複雑な気持ちを表現するのは大変でした」

 

福士「この間死んだはずなのにオバケかって(笑)。僕は別人を演じるわけですから、十郎左のイメージを一度捨てないといけなかった。間部はきよの“心の補佐役”みたいな位置づけ。でも気持ち的にはまだ十郎左が出てくるよね。間部も人としてきよに引かれているわけで、演じ分けるのは至難の業……」

 

武井「それって、浮気してるような気持ちで演じる?」

 

福士「僕が?十郎左は死んでいるからなぁ−−。いや武井さんのほうが浮気でしょ?そっくりさんに!」

 

武井「そうかもしれない(笑)。半年間きよを演じてきて思うのは、自分自身、どんどん思い入れが強くなっているということ。一緒に“成長”しているような」

 

福士「日本人なら誰もがしている『忠臣蔵』という物語ですが、男の目線じゃなく、その“きよ目線”で描くっていうのが魅力的なんだと思う。“女性自身の気持ち”っていうんですかね〜」

 

武井「そのフレーズ、昨日から考えてたんでしょ(笑)」

 

福士「やっと使えた(笑)。さまざまな出来事を経て、十郎左ときよとのピュアな関係がしだいに深まっていくというこのドラマの設定は、やりがいがありました。本番前によく演技の打ち合わせをしたよね。とくに十郎左ときよの距離感について。ここで『2人はどこまで近くなったか』を表現しようと。たとえば、台本になかったけれど、僕が“きよの頬を触りながら話す”という演技を加えたいと提案した。そして『ちょっと試していい?』ってリハで武井さんの頬を触ろうとしたら−−」

 

武井「イヤです!って(笑)。それはウソだけど、私から発信したことはあまり……」

 

福士「いやいや。武井さんは、自分の中でその“恋心”に違和感があると、積極的に変えようとしていた気がする」

 

武井「たしかに疑似恋愛をしていました。十郎左さまを遠くから見ているだけで、ホントにドキドキしてきて……」

 

福士「僕も、きよが帳簿をつけているところを離れて見ている場面は萌えた!こういった片方の思いだけが垣間見える場面は、ある意味、時代劇の醍醐味ですね」

 

武井「はい。オンエアで見て噴き出しちゃいました。福士さん、なんだ、こんな顔して見てたんだって(笑)」

 

福士「コラッ!(笑)。『忠臣蔵の恋』は“会えない時間に育まれた”からこそ、ピュアな恋愛。現代劇なら遠距離恋愛でもすぐに飛んでいって抱きしめちゃうと思うけど(笑)」

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