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「インターネットには、心が荒むような情報があふれています。しかし私は、スマートフォンやSNSの存在そのものは否定しません。文明の利器だと思いますし、仕事上必要で、上手に使いこなしている人もいるでしょう。ただそのいっぽうで、拡声器のように、悪い言葉や負の感情が、大きく伝わっていくという面も持っていると思います」

 

そう語るのは、スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さん(52)。ネットにあふれる心ない言葉、スマートフォンに依存したましいを削る老若男女……。日本を憂える江原さんが語った「心豊かな人生を送るために必要なこと」とは−−。

 

「いちばん大事なのは、使い手である私たち自身の心の持ちようなのです。よくないのは、道具であるはずのスマホに依存しきってしまうことですね。私は講演では、たとえ話として『スマホは現代版のコックリさん』と、言っています」

 

コックリさんは“狐狗狸さん”とも書き、霊を呼び出す占い法。’70年代には日本で大流行し、「霊に憑依され、占い後も立ち去らない」と、信じる人たちもいた。

 

「なかには寂しくて、スマホを手放せないという人もいるでしょう。しかし依存が続くと、心の隙間はどんどん大きくなっていきます。人間関係に直接向き合わなくなると、その傾向がさらに強まっていきます。そして空っぽになってしまった心には、何が入ってくるでしょうか?スピリチュアル的に言えばこの世をさまよっている悪しき霊です」

 

実は亡くなっても、新しい世界に行けず、さまよっている霊は多いと江原さんは言う。

 

「精いっぱい生きた人は、人生を終えたら、満足して天国へ行きます。しかし不平不満ばかりだった人は“成仏”できず、同じように不満ばかり言っている寂しい人の心に入ってきます。憑依された人は、さらに不満が募りますから、他人や自分を攻撃します。霊という存在がピンとこない人には“人の悪意”という言い方ならわかりやすいでしょうか。類は友を呼ぶといいますが、同じようにネガティブな家族だったり友人だったりが近づいてきて、ますます不幸な気持ちになります。40年以上前に『エクソシスト』(’73年)という映画が話題になりました。少女が悪魔に取り憑かれますが、少女は一人っ子で、母親は女優という設定でした。この映画でも悪魔は、少女の寂しい心につけこんで憑依します」

 

では、このように悪しき存在からたましいを守るためには、どうすべきなのか?

 

「まず必要なのは、満足を知る心、そして“スマホ断ち”や“SNS断ち”の時間です。スマホを手放し、家族で話をしたり、音楽を聴いたり、読書をしたり、心を豊かにする時間を持つことです」

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