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「撮影現場は、多くの人がいいものを作ろうという情熱があふれ出ている場所。その心がふるえる感覚を、16年ぶりに感じました。現場のこの感覚が好きだったんだよなぁって」

 

こう語るのは、女優の真田麻垂美(39)。日本の韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』の監督、ユン・ソクホが初めて手掛けた劇場用映画『心に吹く風』(6月17日・新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー)。北海道の大自然を舞台に大人の男女の純愛が描かれる本作で、真田はヒロインの主婦・春香役を演じ、16年ぶりの女優復帰を果たした。

 

真田は、’96年にシンガー・ソングライターの山崎まさよしと共演した『月とキャベツ』で一躍注目を浴びた。その後数々の作品に出演したが、’01年にアメリカへ留学。

 

「サンフランシスコの映画祭へ行ったときに、英語があまり話せないことにもどかしさを感じて。16歳から学業と平行してこの仕事をしていたこともあって、違う世界を見ないといけない、このままだと自分の世界が狭まっちゃうと危機感を持っていました。それで半年ほどアメリカへ行く許可をもらったら9年間も住むことになって(笑)」

 

その後、日本に帰国。そしておよそ2年前に本作のプロデューサーから、ユン監督のワークショップオーディションへの参加をすすめられ応募。春香役を手にした。

 

「ワークショップに参加するかどうか迷っていたときに主人から『前向きに楽しんできたら、こっちは大丈夫だから』と言われて決心がつきました。日本で『冬ソナ』がブームのころ私はアメリカにいましたが、姉がすごくハマっていると聞いていました。今回見てみると、私もあの世界観にどっぷりとつかってしまって。初めてユン監督とお会いしたときは、満面の笑みで迎えてくださったので緊張が解けました」

 

撮影に入る半年前から春香になるべく体重を10キロ増やし、監督と春香像を何度も話し合った。

 

「その半年の準備期間があったので、現場に入ったときは真田麻垂美ではなくて、春香にすんなりと入れました。今までよりも役に自分を投影できた気がします。16年離れていたことが逆にプラスになったような気がしました」

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