image

 

「子どものころから大好きだったぬいぐるみ。どの子たちも、いつもわが家にいて心から安心できる存在なんです。なかでも、もぐたろうは兄貴分のような性格。私の過失ではぐれてしまったので、『捜してください』とお願いするのは気が引けたのですが、諦めきれなくて……」

 

そう“もぐたろう紛失・捜索騒動”の経緯を語るのは、ナレーターや司会業で活躍する江口ともみさん(50)。家族同然のぬいぐるみ、もぐたろうくんと新幹線の車中ではぐれてしまったのは今年2月3日のこと。顔には手作りの赤鬼のお面。腰には夫である、つまみ枝豆さんのお手製ポーチを巻いていた。

 

「品川駅で下車してからいないことに気づき、『大変!』とすぐに問い合わせをしたんです。終点の東京駅で見つかると思って駆けつけ、車中をはいつくばるように捜したけれどなぜかいなくて……。もう頭の中が真っ白でした」(江口さん・以下同)

 

そもそももぐたろうくんは、ぬいぐるみメーカー・シナダの製造するフモフモさんシリーズの「もぐぐ」というキャラクター。ではあるのだが、江口さん夫婦にとっては子ども同然。お互いを、ぬいぐるみたちの「とうさん」「おかあさん」と呼ぶほどに愛情を注いでいる。

 

そんな大切なぬいぐるみを大捜索する日々がはじまった。『有吉反省会』(日本テレビ系)での告白を皮切りに、SNSでは「子どもを捜しています」と呼びかけ、チラシも作成して配布した。当初、覚悟して批判はわずかで、想像を超えた応援の輪が広がり、全国から励ましや情報が寄せられた。

 

《自分も大切にしているぬいぐるみがいるので、お気持ちがわかります》

《うちの子は毎晩、眠る前に、「見つかったかな?」と心配しています》

 

「大人の方からのメッセージや、小さなお子さんからも励ましのお便りをいただいて。今回の出来事で改めて、世の中、こんなにぬいぐるみを愛している人がいることを実感。感動しました」

 

しかし、見知らぬ人々の善意に支えられながらも、日はたつばかり。「見つからなかったとしても、得たものは大きい」と自分に言い聞かせていたが、「ゴミ箱に捨てられてしまっていたらと想像すると、毎晩眠る前は涙を抑えることができなかった」と目を潤ませる江口さん。

 

事態が動いたのは54日目。江口さんの所属事務所宛てに匿名で大きめの封書が届けられた。

 

「うれしいのと怖いのとで、『ごめん、開けて』ってマネージャーさんに頼みました。でも最初に、かぶっていた手作りの赤いお面が見えたので『もぐたろう!』って。そのまま泣き崩れてしまいました」

 

匿名の誰かが大切に保存袋にしまっていてくれたので、はぐれたときのままの姿で再会がかなった。54日間どこでだれと過ごしていたのかは謎のまま――。そんなファンタジーのような顛末を放送した『有吉反省会』では、再会後すぐさま夫のもとに駆けつけ、喜び抱き合う2人のシーンが映され、感動を呼んだ。そして江口さんはその喜びをブログにつづった。

 

「ずっと捜してくださっていた方々に一刻も早くご報告したい、という感謝の思いでいっぱいでした。チラシを配ったり、実際に足を運んでもぐたろうを捜してくださった方々に、これからは夫婦で全国を回ってお礼参りをします。もぐたろうのおかげでたくさんの方と絆ができました」