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子育てなどもとっくに終わり、代わり映えしない日常で……なんてもったいない! いまだからこそ、あなた自身の人生を取り戻すべき。「人生100時代」を楽しみ尽くすための、「学び直し」という選択——。

 

「女性にとって、40代は心も体もひとつの転機。自分を改めて見つめ直す、たいへんいい時期です」

 

そう話すのは、明治大学公開講座講師で、同大学の復職のための教育プログラム「女性のためのスマートキャリアプログラム」の講義も受け持つ宇井美智子さん(83)。宇井さんは元TBSアナウンサー。27歳で退職し、’66年からは松下電器(現・パナソニック)のCMキャラクターとして全国を駆け回った。

 

そこで人を引きつけるためには行動心理学を学ぶことが必要と感じ、30代から“学び直し”を始め、現在は行動心理学を教える立場に。その間に、結婚、出産、育児、親の介護まで経験し、まさに“学び直し”の先駆者なのだ。

 

「女性のためのスマートキャリアプログラム」は、今年で開校4年目。週5日間、半年間で120〜180時間の講義を受けられ授業料は総額11万8,000円(定員40名)。

 

「受講資格は就労経験のある女性。学歴は問いません。授業料の元を取ろうと、みなさん真剣。入学時は見るからに自信のなさそうな主婦の方が、卒業時には積極的に人前でプレゼンができるまでに成長する姿をたくさん見てきました」(宇井さん)

 

そんな受講生の1人で、現在は文部科学省内の「トビタテ!留学JAPAN」事務局に就職、家事と仕事を両立させている椎名直美さんに話を聞いた。

 

「40代になり、子育てが一段落したら復職することを決めていたものの、いざ就職活動をしようにも、どこから手をつけたらいいかわからず、そんなときに出合ったのが明治大の『スマキャリ』でした」(椎名さん・以下同)

 

椎名さんが学んだのは’16年度後期の半年間。

 

「正直、いちばん苦労したのは、久々に経験する毎朝の通学時の満員電車。でも、社会復帰へのいいリハビリになりました(笑)」

 

授業でもっとも印象に残っているのは琉球大学客員教授・藤野公子先生の言葉とか。

 

「ビジョン・ロードマップという授業で『キャリアは自分の手でつかみにいく。前例がないことを切り開いてこそ、価値がある』と教わったことが、いまの私の指針のひとつになっています」

 

また受講生として「学び直し」という同じ志を持つ仲間と出会えたことが一生の財産になっている。

 

「常に連絡を取り合い、悩んだときは何度も励まし合いました」

 

半年間の受講でいちばんの収穫を椎名さんに聞くと……。

 

「プレゼン能力だと思います。受講で、自分の強みと弱みを知り、強みは生かし、弱みは克服するように、いまも日々心がけています。『学び直し』によって広がる世界は、踏み出した人にしか見ることができません。遅いなんてことは、絶対にない! というのが、私の実感です」

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