6月22日はキャスターの小林麻央さん(享年・34)の命日。乳がんで亡くなって、もう1年になる。市川海老蔵(40)と2人の幼い子を置いて旅立っていった彼女は、私たちに何を遺してくれたのか――。本誌では、同じ病いを抱えた女性に、この「1年」を聞いた。

 

■麻木久仁子(55)・左右乳房部分切除

 

乳がんは、検診で早期発見すれば9割以上の確率で治る病気だ。ところが、日本での乳がん検診の受診率は35.2%(’16年『国民生活基礎調査』)。7割以上の受診率がある欧米では、死亡率が年々減少しているが、先進国では日本だけが命を落とす人が増えている。

 

「乳がんと共生しながら生きる日常をつくるためにも、検診を継続してほしいです」

 

そう強く語るのはタレントの麻木久仁子。’12年、50歳目前に乳がんが見つかった彼女だが、幸い早期発見だったため、2度の手術は成功。昨年秋には5年にわたったホルモン療法も終えている。

 

そんな麻木は今、乳がん検診の大切さを訴える講演活動で全国を東奔西走している。

 

「私も、乳がんになる前までは、検診をおろそかにしていました。だから、受診しない人の気持ちもわかります。忙しく仕事したり、主婦をしたりしていると、検診よりも、つい目の前のやるべきことを優先してしまうのです。私の場合、偶然、早期に乳がんを見つけていただいたけど、正式な診断が下るまでは不安にさいなまれました。闘病すればその分、収入が途絶えるし、フリーランスだから失業保険もない。元気だったから家が回っていたけれど、娘や母、それこそ、今飼っている犬は『どうなるの?』と、大きな不安におそわれました。私はたまたま運がよかっただけなのです」

 

そんな経験から、お金と時間をかけてでも乳がん検診はする価値があることを伝えているという。

 

小林麻央さんの影響もあってか、講演会での聴衆の反応も違ってきているという。とはいえ、それだけでは十分ではないと麻木はこう話す。

 

「講演に来てくださる人たちは、どちらかというと健康に対する意識の高い方。検診も受けている人がほとんどです。だから、講演会場に来てくれた人たちには、検診を一度も受けたことがない人を3人見つけて“一緒に行こう”と誘ってくださいと。ママ友同士で“お節介”をし合ってほしいと話しています」