「麻雀を通して人間のベールがはがれていく……。いつの間にか丸裸にされていて、それでも勝たなきゃいけない。それがこのドラマの面白さですかね」

 

こう語るのは、俳優の岸谷五朗(54)。映画『カイジ』などの原作で知られる福本伸行の、原点にして伝説の麻雀漫画がついにドラマ化される。ドラマパラビ『天 天和通りの快男児』(テレビ東京にて、10月3日深夜1時35分スタート。放送終了後、Paraviでも配信)で無類の勝負強さと強い意志を持つ主人公・天を演じるのが岸谷だ。

 

「天と似ていないのは髪形くらい? これはふだんやらないですね(笑)。あとはとても好き。今回のドラマでは描けていない部分も魅力的だから、いつか演じたいですね」(岸谷・以下同)

 

天はそのキャラクターのみならず、せりふでも岸谷を魅了する。

 

「好きなせりふはいっぱいあるけど、たとえば『人は希望によって、あらゆるものを手にしていく。人生の大半はそれでいい。だがギャンブルは逆だ。むしろ希望によって、すべてを失う』とかいいよね~」

 

そんな天のせりふ同様、岸谷の原動力は“夢”を持つことだという。

 

「芝居では食べていけなかった20代。当時の生活を思い出せば最後は水道も止まってました。2~3時間しか寝られなくてレッスンして……。『苦しかったでしょ?』って言われるけど、全然。苦しいと書いて楽しいと読む感じ。見えないものに包まれた芝居という大きなものがあって、そこに進もうとしてたから、自分のやりたいこと以外は目に入らなかったです」

 

寺脇康文と結成した演劇ユニット「地球ゴージャス」では、出演のほか、脚本・演出も手掛ける。

 

「僕がやっている地球ゴージャスの公演では、参加してくれるスタッフ、キャストは全員幸せにしなきゃいけないと思っていて。演劇はいつも自分にとって帰る場所。幸せの1つにはギャランティもあって、みんなが幸せに生きていけるだけのお金を生み出せる作品の力を作ろうとしてきた。始めて35年で少し現実化してきたかな」

 

35年間、止まることなく走り続けてきた岸谷の至福のときは?

 

「撮影後、家に帰って一杯飲んで無心になるとき。本当にお酒って充実した生き方をしていないとおいしくない。充実度のバロメーターなんですよね」

 

最後に、女性読者へドラマを通して伝えたいメッセージを聞いた。

 

「とっても魅力的な福本ワールドのキャラクターたちがそれぞれ人生を背負っていて、人生の言葉を持っている。それを自分の人生に当てはめて見てほしいです。女性が麻雀を始めるきっかけになればうれしいです」