「いかに亀梨和也を封印できるか? を意識して臨みました」

 

そう語るのは、12月19日放送のドラマスペシャル『東野圭吾 手紙』(テレビ東京・21時~)で主人公・武島直貴を演じる亀梨和也(32)。直貴の兄・剛志は、直貴の進学費用のために強盗殺人を犯してしまう。以来、獄中から月に一度、直貴へ手紙を送り続けるが、兄の罪は直貴の人生を狂わせていき――。

 

「自分が心地いい状態では存在しないようにしました。動きや表情も1つひねくれさせたり、今までの芝居ではやらなかったことをしてみたり。監督はそういう僕の“不自由さ”を引き出したかったのかもしれないですね」(亀梨・以下同)

 

直貴は兄・剛志が犯した罪のせいで理不尽な扱いや差別を受けるが、自身が理不尽だと思うことはある?

 

「この仕事って、ある意味、めちゃくちゃ理不尽(笑)。仕事とプライベートがここまでリンクする職業って、まれですよね。会ったこともない人にひどいことを言われたり。でも会ったことのない人たちに応援してもらっているのも事実。だから自分で落としどころを見つけて、消化して生きています」

 

さらに直貴は、さまざまなものを失うことになる。亀梨にとって絶対に手放したくないものを聞いてみると。

 

「“感情”ですかね。“無”になってしまうことは、これまで何度もありました。でも、何かに感動したり、喜んだり、ときには不満を持ったり……、そんなわかりやすい人間らしさは持っていたい。そのために心の中の言葉を、声に出して自分に聞かせるようにしています。『おいしい』とか『めちゃくちゃきれいだな~』とか。もちろん他人(ひと)さまの迷惑にならない程度にね(笑)」

 

本作で「亀梨和也を封印」して演じることは、それ自体が挑戦だったそう。

 

「30代になって特に、日々挑戦している気がします。大人になると、考えなくていいことまで考えちゃったりするんですよね。“怖さ”を持ちながら仕事をしているというか。余裕があるように見られがちですけど、いつも心の中では、ちっちゃな亀梨と闘っているんです(笑)」

 

そんな毎日の中でも、至福を感じる時間はあるという。

 

「お風呂ですね。頭を使わずに体感だけで楽しめるところがいい。『あったか』『つめた』『きもちい~』みたいな(笑)。そうやって何も考えない時間も、自分にとっては大事なんです」