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3月28日の会見で、今年いっぱいでの芸能界引退を発表した森昌子(60)。4月4日に埼玉県・深谷市民文化会館で行われた還暦コンサートに密着した。爆笑コントあり、魂の熱唱ありの濃密な2時間。あらためて引退への思いを聞いた――。

 

「自分の本音が言えたのですっきりしました。引退は決めたけれど、それを黙っていたことでずっと悶々としていましたから。引退会見を境に、目の前がぱあっと晴れやかになりました(笑)」

 

この日、コンサート終盤で引退について話し始めると、客席から「やめないで!」の声が。「私なりに考え抜いた結論です。どうか私のわがままを許してください」。森がそう言うと、会場から大きな拍手が沸き起こった。

 

「引退を決めたわけですから、1ステージを真剣に、1曲1曲に魂を入れて歌っています。それを12月まで続ける。それが私ができる、ファンの皆さまへのせめてもの恩返しだと思っているので」

 

昨年10月から始まった「還暦コンサート」は12月まであと76カ所(4月12日現在)。全国津々浦々を回り、1日2公演を毎週3~4回行っている。合間にはテレビ出演などもあり、まさに多忙な日々の真っただ中だ。

 

「ファンも高齢化していて『昌子ちゃんが近くまで来てくれたから、今日は見に来られたよ』と言われるとうれしい。大都市以外も周りたいとスタッフに話したらこんな数になっちゃった(笑)。だから忙しさでいったら、デビュー当時と同じかな」

 

花の中三トリオのころと同じ慌ただしさという芸能生活ラストイヤー。「最後まで頑張りたいです」。そう語る笑顔は、決意表明のように見えた。

 

13でデビューし27歳で結婚のため引退。20年のブランクを経て復帰。そこから13年の月日を重ね、先の引退会見。あらためてリタイア後の夢を聞いた。

 

「まだわからないですねぇ。ただ、会見でも言いましたけど、絵を見るのが好きなので、美術館巡りをしてみたいです。いつも仕事で飛行機や新幹線に乗せられて、あっち行ったりこっち行ったりを繰り返しているので、ゆっくりと鈍行に乗って、各駅停車で降りて、いろんな景色や絵を見たり。そういうふうに過ごすのもいいのかなと思います」

 

よく考えた末の引退発表だ。

 

「1人の歌手がいなくなるだけで、こんなにみなさんに声を掛けていただけて、恵まれた歌手人生だったと本当に思いますね」

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