「“二度と同じ過ちを繰り返さないように”と反省し、“今後の人生をしっかり生きていきたい”という決意を持って、判決を聞きました。今日も同じ思いでお話しさせていただきます」
田口淳之介(33)は、静かに自身の過ちを語り始めた。交際相手で元女優の小嶺麗奈(39)と共に5月22日、大麻取締法違反で逮捕された田口。10月21日、懲役6カ月・執行猶予2年の判決が下された。そんな彼が本誌の取材に答えてくれたのは、判決から9日後のことだ。
冒頭のように語った後、記者の顔をじっと見つめ、小さく笑みを浮かべてこう尋ねた。
「あのときの方ですよね?」
記者は7月中旬、都内の自宅マンション近くで保釈中の田口を直撃。彼はそのことを覚えていたのだ。当時、「(小嶺と)結婚するつもりです」と、きっぱり答えた口調に、恋人への真っ直ぐな思いが感じられた。
「13年も一緒にいると、もはや結婚しているような感覚ですね。彼女はだれに対しても優しく、そして男気のある人です。その分、抱えるものも大きくなっちゃうんでしょうけど、僕にはそれがとてもカッコよく見えるんです。芸能人はこうあるべきという彼女のスタンスには、影響を受けました。『人前に立つなら普段から鍛えていなきゃダメ』『常に100%でファンに向き合わないと』と、教えてくれたのは彼女です」
中学卒業後、熊本から上京して、女優になった小嶺。田口にとっては、芸能界の先輩でもある。小嶺との交際発覚は07年。田口が16年3月末でKAT-TUNメンバーを脱退し、ジャニーズ事務所を退所した理由の1つが、小嶺との交際だったとも言われている。
「(交際の影響が)まったくないとは言い切れませんが、自分の年齢など、いろいろな要因が重なって、退所を決断しました」
プロポーズをしたのも、退所した年だったという。それから3年の月日が経つが――。
「もう書類(婚姻届け)を出すタイミングだけの問題です。ただ、彼女は今でも僕のファンのことを心配しています。プロポーズしたときも『あなたはこれから頑張っていかなきゃいけないとき。まだ結婚はしないほうがいい』と、彼女が言ったんです」
それほどファンのことを思ってきた2人が、なぜ大麻に手を染め、ファンを裏切ることになってしまったのだろうか。
「この13年の間に、一方的な記事の書かれ方をしたり、嫌がらせを受けてきたりして、彼女は精神的に疲れてしまっていたんです。何日も食事が喉を通らなかったり、彼女が病院に行く途中で泣いて電話をかけてきたりと、情緒不安定な時期がありました。僕と付き合っていなかったら、彼女はそんなつらい思いをしなかったかもしれません。僕も彼女をしっかり支えて、安心させることができなかった。そんな自分の未熟さに、すごく情けないと忸怩たる思いを抱きました……」
小嶺をいろいろな病院に通わせても快方に向かわないなか、出合ってしまったのが大麻だった。
「うつ病の薬の効果が出ないなか、(大麻使用で)心を落ち着かせることができ、徐々に回復していきました。もちろん法律に触れることは知っていましたが、“彼女のうつが回復してくれるなら”なんて甘いことを考えてしまいました。そして、僕自身も手を出してしまった。彼女ばかりが批判されてしまいがちですが、(大麻所持は)僕自身の問題であって、彼女に唆された事実はありません」
田口にとって、家族のように大切な存在になっている小嶺。それでも、同時に逮捕された2人。けじめとして、別れるという選択肢はなかったのだろうか。
「留置されている間は別々でしたし、人生を振り返る時間がたくさんありました。そんななか、“それでも2人で支え合っていきたい”と思いました。事件を機に別れるのか、それともこれからも一緒に歩んでいくのか……。彼女はかなり葛藤していたようですが、僕の気持ちは決まっていました。公判が始まる直前、僕は彼女に『そばにいてほしい』と伝えたんです。彼女もその気持ちに応えてくれました」
7月11日の初公判で話題になった“公開プロポーズ”の直前に、2人はお互いの気持ちを確かめ合っていたのだ。今後は手を取り合い、前向きな再スタートを切ってほしい。