「小学4年生のとき、母の誕生日にハンバーグを作ってあげたんです。そのとき『おいしい』って言ってもらえたのがすごくうれしくて。それがきっかけで、料理人を目指していました」
お母さんとの心温まるエピソードを語ってくれたのは、『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系・日曜9時〜)で主人公を演じている高橋文哉(18)。料理人を目指す高校生だった彼は、友人からの勧めを機に芸能界に足を踏み入れることに。料理人の夢を追い続けるか、芸能界に挑戦するか。悩む彼の背中を押したのも、やはり母の存在だった。
「僕が小さいころ、芸能事務所に書類を送ったりしてたんです。それを思い出したとき、母の夢を一緒に追いかけられるなら、自分を信じて挑戦してみようと思いました」
そして見事、令和初の仮面ライダーの座を射止めたものの、演技はほぼ初挑戦。現場では戸惑いの連続だったという。
「朝から晩までかけて撮ったシーンが、放送では30秒にも満たなかったりして。正直、驚きが隠せなかったです(笑)。クランクインの前日から一人暮らしを始めたんですけど、その寂しさにも慣れなくて。もっと気持ちを整えてから現場に入るべきだったなって思います」
しかし、劇場版『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』(公開中)の撮影が始まるころには、心境に変化が。
「毎日、『俺は成長してる!』って思いながらやってたら、いつの間にか楽しめるようになってました(笑)。もちろん、まだ不安になるときもありますが、今は、目の前のことを頑張っていい作品を皆さんに届けたいです!」
「女性自身」2020年1月21日号 掲載