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「映画って人それぞれ好き好きがありますけど、そのなかでも好みを超えて心に響いてくる作品もあると思うんですね。僕はまさにこの映画がそうだと思っています」

 

そう話すのは、映画『山中静夫氏の尊厳死』(シネスイッチ銀座ほかにて公開中。全国順次ロードショー)で、余命3カ月のがん患者・山中静夫(中村梅雀・64)の担当医師・今井を演じる津田寛治(54)。本作は、2人の交流を軸に終末期を描いている。

 

「地味で仕掛けはないけれど、それに代わる人の心を動かす大きな何かがあるんじゃないかなと僕は信じています」(津田・以下同)

 

患者に寄り添う今井医師。だが、しだいに心を病んでいってしまう。その様子を津田は顔色や体形の変化で見せていく。今井医師の心情をこう分析した。

 

「人とたくさん接していくなかで、ちょっとずつ疲弊してしまう気持ちはよくわかりました。都会に生きる人は特にそうかもしれません。感動することや楽しいこともあるけれど、少しずつ傷ついていきながら疲れていくことは、役へのとっかかりになりました」

 

名バイプレーヤーとして活躍を続ける多忙な津田。そんな彼の癒しを聞いてみると、「もう、娘と遊ぶことですね(笑)」という返事が。

 

「春から中学生になるのですが、小さいころは一緒に公園で遊んでいたのが、遊園地や映画観賞と年を追うごとに遊ぶ場所が変わっていって。娘に助けられたなと思うことは多いですね。僕の出演作はあまり見ていないんじゃないかなぁ。でもこのあいだ、『パパ、友達と映画を撮るんだけどラストを考えてよ』って脚本を見せられたら、刑事モノでしたね。若干うれしかったです(笑)」

 

真面目な表情から一転して笑顔に。その表情は優しい声をかけながら患者に寄り添う今井医師を思わせた。

 

「女性自身」2020年3月10日号 掲載

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