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2018年7月に事実婚を発表し、2019年9月に長男が誕生した、はあちゅうとしみけん。活躍する業界もファン層も違う異色夫婦が、「これ、どうする?」「あれ、どう思ってる?」と赤裸々に語り合う本誌連載。最近、寝室を別にしたという夫妻。夫婦が仲よく暮らすための、寝室の正解とは?

 

 

はあちゅう「3日前に寝室を別にしたんだよね。シングルベッドを2つくっつけて親子3人で一緒に寝てたんだけど、息子が寝言を言ったり、夜中に覚醒して壁に頭をぶつけたりすると、その都度けんちゃんの目が覚めちゃって。」

 

しみけん「僕、とある作品の撮影前で体を絞ってることもあって、ピリピリしてたんだよね。翌朝5時起きとかだったし。それで、ベッドごと自分の部屋に移動した。」

 

はあちゅう「けんちゃん、睡眠に対して異常にデリケートだよね。遮光カーテンのうえにアイマスクしないと眠れないし、一回起きるとなかなか寝つけない。」

 

しみけん「小さい物音や気配で目が覚めちゃうんだ……。」

 

はあちゅう「なんで? 昔から?」

 

しみけん「若いころ、寝起きを怖い人やヤンチャ系の人に襲われる生活をしてたから(笑)、危機管理能力のアンテナが張られっぱなしなのかも。だってさ、寝てる部屋にいきなり窓ガラス割ってヤンキーが侵入してきたりするんだよ!? 手に武器を持って。」

 

はあちゅう「それを人は「トラウマ」と呼ぶんだよ……。睡眠コンディションが悪いと、けんちゃんは人殺しそうな目をしてるよ。」

 

しみけん「睡眠不足になると、すべてがうまくいかなくなるから……。」

 

はあちゅう「睡眠は男性のほうが繊細なのかな? 友達の既婚男性は隣に人がいると絶対に眠れない人で、奥さんからいくらお願いされても絶対に一緒のベッドで寝ない。自分だけリビングに布団敷いてるんだって。」

 

しみけん「前に、夫婦が一緒に寝ると男性だけが不健康になるって記事を読んだよね。」

 

はあちゅう「うん。「妻と一緒に眠る男性は、頭が悪くなる!?」って見出しだった(笑)。」

 

しみけん「男性だけが睡眠の質が悪くなりストレスも溜まる……って説ね。女性の眠りのほうが深いのかもしれない。」

 

はあちゅう「人間が狩猟生活してたときのことを考えると、やっぱり男性は眠りが浅いほうがいいのかな? 危険が迫ったときに、ぱっと起きて戦えるように。」

 

しみけん「ヤンキーが窓壊して襲ってきたときみたいにね(笑)。」

 

はあちゅう「危険から守ってくれるって意味では、私は夜中に目が覚めたとき、隣にけんちゃんがいたら安心するよ。今は息子と一緒に寝てるから、寂しいとは感じないけど。けんちゃん、一人で寝てて寂しくないの?」

 

しみけん「全然(笑)。」

 

はあちゅう「私はときどきうなされて起きたりするけど、けんちゃんは……。」

 

しみけん「一切、ない。」

 

はあちゅう「そうだ、けんちゃんは新陳代謝がよすぎるけど、私は冷え性だから、寝室のエアコンON/OFFでも揉めるよね。」

 

しみけん「だから寝床も別々がいいって話。」

 

はあちゅう「悲しい……。ただ、ひとつ言わせてもらうと、今まではけんちゃんが隣に寝てたから、私が早朝に息子を抱えて寝室を出るのを察知してただろうけど、今は別室で自分だけスースー寝てる。そこは、不公平かなって感じる。ちょっとぐらい起きてよ! って。」

 

しみけん「でも、寝室を別にしたことで僕の睡眠満足度は上がったよ。100点満点で言うと、40点から70点にアップ。」

 

はあちゅう「足りない30点はなんなの?」

 

しみけん「ひとり暮らしなら100点。」

 

はあちゅう「え?」

 

しみけん「ひとり暮らし、かつ宅配便に邪魔されないようにインターホンを切って、目覚ましもかけず、携帯も電源を落とす。」

 

はあちゅう「誰かと暮らすこと自体が、もはやなんらかのストレスなのね……。」

 

しみけん「(笑)。ところで、寝室が別なのはセックスレスの元凶という説と、セックスレスが改善される説、両方あるんだよね。」

 

はあちゅう「夫婦によると思うけど、後者は理解できるなあ。毎日一緒に寝てると、それが日常になっちゃうから、非日常の恋人感が取り戻しにくくなる。別々に寝ると、ロマンチックが取り戻せるかも。」

 

しみけん「僕も講演会では、「どんな夫婦もいずれセックスレスになるけど、なるべくならないようにするには、寝室は別がおすすめ」って話してるよ。」

 

はあちゅう「ただ海外ドラマを見てると、必ず夫婦が同じベッドで一緒に寝てるよね。国民性も関係あるのかな?」

 

しみけん「日本人はなんでセックスが少ないか。理由のひとつは長屋文化だからだよ。家が狭くて部屋数が少ないから、ひとつの部屋に家族全員が寝てる。そういう意味では間取りって大事だよね。……あ!」

 

はあちゅう「なに?」

 

しみけん「セックスレス予防住宅の間取りをプロデュースするビジネスってどうかな? 寝室は夫婦別々だけど、それとは別にセックス部屋を作る。風呂場からの動線も考えて……これ、いけるんじゃない?」

 

はあちゅう「赤は刺激になるんだっけ? 気分が盛り上がる色で壁を塗るとかね。いいじゃん! 「セックスレスの夫婦向け」だと注文しづらいから、「夫婦が仲よくなる間取り」って打ち出すのがいいよ。実際、住む家族に次々と不審な事件が起き続ける家ってあるじゃない。喧嘩が起こりやすい間取りとか、ストレスを溜めやすい間取りって、きっとあると思うんだよね。」

 

しみけん「絶対ある。」

 

はあちゅう「ただ、これもしかして、はあちゅうしみけん夫妻より、有名人のタレント夫婦とかのほうが説得力あるのでは……。」

 

しみけん「大丈夫。夜の営みは僕の専門だから。間取りビジネス、動きだそう!」

 

【はあちゅう】
1986年、神奈川県生まれ 慶應大学在学中より、ブロガー活動を開始。2014年フリーに。近著に『わくわくする未来をつくるためのお守り言葉』『子供がずっと欲しかった』がある

 

【しみけん】
1979年、千葉県生まれ 1998年にAVデビューし、出演本数は約1万本の現役AV男優。近著に『AV男優しみけん仕事論0.01 極薄!』(扶桑社)がある

 

取材/構成・稲田豊史
(週刊FLASH 2020年9月8日号)

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