新キャストを交えてクランクインした『さくらの親子丼』 画像を見る

おせっかいなオバちゃん役が今回でシリーズ第3弾となるドラマ『さくらの親子丼』。真矢が“食を通して人々の心に寄り添う人”を演じながら思い返すこと、そしてこのコロナ禍で気づいたことは、亡き母の思い出の味についてでしたーー。

 

「私、料理を人に振る舞うときは、品数や栄養面などを考えて、わりと頑張れるほうなんです。でも、自分のことになると、そのへんにあるものを、ただ口に入れているようなひどいありさまで(笑)。自粛期間中は料理をする時間が十分すぎるくらいあったので、これを機に自分の食生活をあらためようと張り切りました」

 

そう語るのは、10月17日スタートの新ドラマ『さくらの親子丼』(東海テレビ・フジテレビ系にて土曜23時40分~、初回のみ23時50分~)で主演を務める真矢ミキさん(56)。

 

『さくらの親子丼』では、真矢さん演じる主人公が、おなかをすかせた子どもたちのために親子丼などの食事を振る舞う。温かな料理が、固く閉ざされた心を溶かしていくが、真矢さんが役を通してふと思い出すのは、母親の料理だという。

 

「うちの食卓にもよく親子丼が出ていました。あとはロールキャベツやお雑煮。母は、季節に関係なくお雑煮を作ってくれましたね。さっぱりとしたしょうゆ味で、里いもやにんじん、大根、三つ葉の入った具だくさん汁。お椀ひとつで簡単なうえに、栄養満点で、あれは“即席でできる優しさ”だったんだなあって、最近よく思います。母も、いろいろな料理を何周かして、最終的に時短でおいしいものに戻り、私たちを育ててくれたんだと思い至りました。そして今、私も母に似てきちゃった(笑)」

 

真矢さんが40歳になる誕生日に父親が他界。数年後にバレエダンサーの西島数博さんと結婚したのち、母親に認知症の症状が出ると、同居生活に踏み切った。仕事と介護の両立では大変なことも多かったが、そんなとき、母親とのコミュニケーションを円滑にしてくれたのも“食”だった。

 

「夏だったら、なすやピーマンを半分に切って焼き、しょうがじょうゆでいただく。そうめんと、かき揚げも定番でしたね。というのも、母がかき揚げが好きで、なかでも、桜エビは大好物でした。出身地の神奈川が桜エビが捕れる場所だから、懐かしくなるんでしょうね、あの香ばしい味が。家にはつねに桜エビがあって、季節ごとに合わせる野菜を変えるんです。春にはごぼうや新玉ねぎ、夏はオクラやとうもろこし。それが、とてもおいしいんですよ」

 

「女性自身」2020年9月29日・10月6日合併号 掲載

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