■「無双」を育てた母の教育方法とは
子供が引きこもりともいえるゲーマーになったら、親としては心配でたまらない。今や有名プロゲーマーとなったふぇぐだが、どんな子供だったのか? エピソードとともに、教育方針について母親にも話をうかがった。
「小学5年生のころ、カードゲームの大会に連れていけと言われて同行したとき、『この子は強いのかも』と思いました。“ほめて伸ばす”が教育方針だったからか、自己肯定感の強い人間になったと思います。自分で道を切り開くイメージで、たくましく育ってほしいと思っていました。義母が息子の試合やYouTubeをとても楽しみにしているので、もう少しこの仕事を続けてほしいですね。最高のばあさん孝行です」
■プロにならずともゲームが役に立つことも
ふぇぐが続ける。「子供がゲームばかりやっていたら、親御さんは心配になるかもしれませんが、カードゲームをやっていると算数が強くなります。子供の好きなゲームのジャンルは、得意ジャンルでもあると思うので、そういう視点で見てあげてもいいかもしれません」
ちなみに、ふぇぐの好きなプロゲーマーは、「君らがプロゲーマーを目指すなら大学に行け、学業はしっかりしろ、そこから自分の選択をするんだ!」と話しているという。子供がゲームをやりすぎていたら、この言葉を借りるのもよさそうだ。
プロになるとSNSでバッシングされることも当然あり、メンタルが強くないと一線で活躍するのは難しい。少々お気楽なイメージを抱きがちなゲームの世界だが、堅実に鍛錬できる人間だけがトップになれる。頭脳戦でしのぎを削るアスリートたちの今後に注目だ。
【PROFILE】
ふぇぐ
26歳。プロゲーマー。NTT-WESTリバレント所属。2018年「Shadowverse World Grand Prix 2018」で優勝し、賞金1億円超を獲得。「RAGE Shadowverse 2021 Spring」に参戦予定。
(取材協力:RAGE Shadowverse/Cygames)