還暦を超えてもなお、その笑顔がはじける郁恵さん。でも、いつも笑顔でいられるわけじゃない。イラッとしたときに実践している“郁恵流アンガーマネジメント”とはーー。
「“スーパー戦隊の聖地”といわれるロケ地で、撮影初日にいきなり爆破シーンを経験しました。爆音は一瞬『怖い!』と思ったけれど、“これが特撮の現場か!”と刺激を受けましたね」
満面の笑みを浮かべてそう語るのは、3月7日スタートの『機界戦隊ゼンカイジャー』(テレビ朝日系・日曜9時30分〜)に出演する榊原郁恵さん(61)。
同作は『秘密戦隊ゴレンジャー』(’75年)からスタートした「スーパー戦隊シリーズ」45作品目の記念作品。郁恵さんは、なんと“シリーズ最年長ヒロイン”に抜擢! 主演のゼンカイザーこと五色田介人(駒木根葵汰)の祖母で、駄菓子カフェ「カラフル」の店主を演じる。
「ヒロインと呼ばれるのは、いまだに恥ずかしいです。撮影は1年にわたるのですが、それほどの期間同じヘアスタイルでいたことがなくて……。ずっと同じ髪形を保てるのか心配なんです(笑)」
夫の渡辺徹(59)も、この抜擢には大喜びだったとか。
「主人はスーパー戦隊シリーズが好きなので、『いいね〜よかったね』と。ふだん仲よくしている柴田理恵さんからも、『友達役として、全身タイツ姿で駆けつけるよ!』と、声をかけてもらいました(笑)」
’77年のデビューから40年以上を経た今も、自然体で美しい笑顔は変わらない。その笑顔の秘訣は“自分をいたわる”ことにあると語る郁恵さん。とはいえ、常に気分よくいられるわけではない。もちろん、イラッとすることもある。
「そんなときは私、鼻歌を歌ってごまかすんです。何を歌うか決まっているわけではないけれど、ちょっと“すっとんきょう”な音が出たりすると、なぜかイライラもおさまる。でもね、主人は『お前はいいよな〜いつも鼻歌歌ってて』って言うんですよ。あれ、私がイラついていること、周りは気づいてないのかと(苦笑)」
また、ほかにこんな“郁恵流アンガーマネジメント”も。
「乾いた洗濯物を、思い切り投げるんです。お皿だと“ガッチャーン!”とすごい音で割れますし、きっと心もとがったままかもしれないし、後の処理も大変。洗濯物だと、途中でふわ〜っと、音もせずに落ちるから、なんか心もほぐれるんです。あれ、なんだか私生活をバラしてる感じがしてイヤぁね(笑)」
還暦を超え、自分の芸能界での立場を“真ん中の世代”と語る郁恵さん。
「テレビの世界では若い人たちとご一緒するし、舞台の現場では年を重ねても美しい同世代や先輩方とご一緒することも多い。みなさん、日々のケアや食生活に心を配られています。どちらの世代からもエネルギーをもらって、変化していく自分自身の体と心としっかり向き合っていきたいですね」
「大きなケガや病気がないのがありがたい」とかみ締めるように語る郁恵さん。“初めての戦隊ヒロイン”にやる気も満々。
「スタッフの皆さんも、楽しんで丁寧に作品をつくっているから、その期待に応えたい。戦隊好きな夫に見せるためにも、“ババレンジャー”として変身したいですね!」
必殺技は「洗濯物投げ」!?
「女性自身」2021年3月2日号 掲載