「舞台装置も前回とまったく違うもので、同じ演目とは思えないくらい進化した演出になっているんです。コロナ禍の逆境を利用して、LEDを使った場面もあって、新時代の演出が新鮮でしたね!」
そう語るのは、約3年ぶりの再演となる舞台『魔界転生』(愛知公演/4月7日〜11日、刈谷市総合文化センターにて。福岡公演/4月16日〜28日、博多座にて。東京公演/5月4日〜28日、明治座にて。大阪公演/6月2日〜10日、新歌舞伎座にて)で、新キャストとして天草四郎を演じる小池徹平(35)。
物語は、魔界の力で蘇った「島原の乱」の首謀者・天草四郎が、歴史に残る剣豪を次々と蘇らせ、幕府への復讐を企てていくというストーリーだ。
「稽古の前に、堤(幸彦)監督と天草四郎のゆかりの地を見に行ったんです。学生のときに習って、ひととおりのことは知っていたんですけど。あらためて、江戸時代初期って、知れば知るほど興味深い時代だったんだなと実感しました」
現地を巡るなかで、天草四郎という人物を深く理解できたという。
「ただただ若くして亡くなった子どもではないんだなって感じたんです。真っすぐというかピュアというか、人の心の支えになれる人間なんですよね。作中でも、若さゆえに復讐することしかできないかわいそうな人物だと思うので、四郎がただの敵役ではないという部分も伝わればいいなと思います」
私生活では、’18年に結婚。翌年には第1子となる男の子を授かっているが……先日、第2子となる次男が誕生したという。
「まだ生まれたばっかりなんですよ。2人とも男の子なんで、これからもっと大変になりそうですね(笑)」
新たな命を授かったことで、心境にも変化が生まれた。
「子ども2人になって、父親としての目線っていうんですかね……仕事もプライベートもちゃんと両立させられるようにしないといけないですし。年も重ねて、役者としても次のフェーズに入ったのかなって感じています」
「女性自身」2021年4月13日号 掲載