千堂あきほ語る少年隊の異常な人気「コピーのサインでも数ヶ月待ち」
画像を見る 86年、紅白初出場でガッツポーズでキメる少年隊

 

■マネージャーに少年隊のサインをねだったけど…

 

卒業式を終え、すぐに上京して、事務所の電話番から始めた千堂さん。さっそく衝撃を受けたのは、先輩の女性アイドルに同行した歌番組の、生放送ならではの現場の熱気だったという。

 

「テレビの画面を通して見るのとはまったく違うものでした。まず圧巻だったのが、たくさんの売れっ子たちが一堂に集結している様子。その舞台裏にはヘアメークさん、スタイリストさん、照明さんなど、プロフェッショナルな人たちが大勢いて、1人のアイドルを作り上げている。“こんなすごい世界があるんだ!”って」

 

まったく芸能界に興味がなかった千堂さんだが、その熱量に心を動かされた。

 

「ちょうど少年隊がいろいろな歌番組に引っ張りだこだったころで、『仮面舞踏会』(’85年)や『君だけに』(’87年)、『ABC』(’87年)なども目の前で見たのですが、あまりのカッコよさに、ものすごく感動しました。歌もいいんですが、なんといってもジャニーズのタレントのなかでも抜きん出ていたダンス。体育会系の私としては、アクロバティックな動きや、派手なマイクパフォーマンスに目を奪われてしまったんです」

 

まだデビュー前の新人らしく、『ニッキ、カッコいい! サイン欲しい』と、自身のマネージャーにねだってしまったという。

 

「“ジャニーズに強い”といわれていたマネージャーさんを介しても、いただけたのは数カ月後で、しかも直筆ではなく印刷されたもの。それだけサインを頼まれる枚数が多かったんでしょうね」

 

千堂さんは’90年に歌手デビュー。憧れの少年隊・東山と共演したのはドラマ『ザ・シェフ』(’95年・日本テレビ系)だった。

 

「ジャニーズのタレントさんと共演することはステータスで、私よりも事務所関係者のほうが興奮していました。私も東山さんは雲の上の人のような存在で近づき難いのかなと思っていたし、いっぽうでは“きゃーきゃー言われすぎて、勘違いしているかも”なんて思ってたりしたんです(笑)。でも実際にお会いしてみると、そんなふうに思っていた自分が恥ずかしくなるくらい、すごく気配り、目配り、心配りができて、決して努力をまわりに見せない人。多くのことを学びました」

 

千堂さんの活躍は、10代後半に間近で見た“’80年代のキラキラした芸能界”からの刺激が糧となっていた。

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