(撮影:カノウリョウマ) 画像を見る

「完成した映画を見たとき、自分の芝居がどうこうではなく、作品として楽しめました。監督の世界観のなかで自分は生きてるなあって」

 

そう話すのは、濱口竜介監督初の短編集『偶然と想像』(12月17日よりBunkamura ル・シネマほか全国公開)で、第一話『魔法(よりもっと不確か)』の主演を務めた古川琴音(25)。

 

濱口監督といえば、カンヌ国際映画祭で『ドライブ・マイ・カー』が4冠を獲得。続く今作では、ベルリン国際映画祭の銀熊賞やナント三大陸映画祭グランプリ・観客賞を受賞、と今年の映画界の顔に。

 

「監督の演出方法は、本読みの段階でセリフを覚えないようにするなどとても独特で、最初は不安でした。でも、繰り返し声を出していくうちに自然とそのリズムや言葉に導かれるように自分の感情が湧き上がってくる。それが不思議で、驚きでした」(古川・以下同)

 

“偶然”をテーマにした今作。彼女自身も驚きの体験があるという。

 

「これから公開される映画なんですが、私が演じる女性の元カレ役の方が小学校のクラスメートだったんです。台本の名前を見てピンときて(笑)。彼が転校して以来全く会っていなかったのに、同じ仕事で、しかも現場で再会するってすごい偶然だなあって」

 

女優デビューから3年。NHK連続テレビ小説『エール』の主人公夫婦の娘役など、多くの作品でインパクトを残してきた古川。目標とする女優像とは?

 

「どんな役でも好奇心や愛情を持って演じられて、時代に求められるメッセージを背負えるような演技力のある役者になりたいです」

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