■借金地獄のどん底時代に結婚…妻は働いて支えてくれた
騒動以来、人生が一転した木本。そんな木本を支えているのが妻のAさんだ。2人が出会ったのは高校の入学式のとき。一目惚れをした木本が一年半ほど口説き続けた結果、高二の夏に交際関係に発展し、30歳の時に結婚。二人の仲はかれこれ35年にも及ぶ。
「僕が投資に手を出したのは、収入の柱がもう一つ欲しいと思ったからなんです。芸人という仕事を選んだのは自分なのに、50歳になって今後の生活に不安を感じてしまって。奥さんにも投資の話をちょくちょくしていて、その度に『それ大丈夫なん?』って心配されて。でも、僕は多くを伝えませんでしたし、『大丈夫や』と。でも、大丈夫じゃなくなってしまった。
トラブルを抱えていると打ち明けることに決めた日、『35年の仲でもさすがに今回は厳しい反応をされるやろうな』と覚悟していました。もちろん奥さんはショックを受けていましたが、でも『頑張るしかないよね』って。僕に見切りをつけるわけでもなく、『これで隠す必要がなくなったんやから、解決のために集中できるやん』って背中を押してくれて……」
木本とAさんは、これまでも夫婦で困難を乗り越えてきた。いわば“戦友同士”でもある。
「TKOはデビュー時、けっこう順調やったんですけど、30歳になる手前くらいから仕事が徐々になくなっていったんです。でも、そのタイミングで結婚しました。レギュラー番組もなくなって、収入もどん底で借金地獄やって。借金はマックスで500万円。家庭の収入はほとんど奥さんが働いて賄ったもので、何とかギリギリで生活して。何年もそんな生活が続きました。
だから苦労をかけた分、“もう絶対働かさへん”って決めているんです。今回の騒動でも『働こうか?』って言ってくれたけど……。とりあえず、僕が限界までやると。もし今回の騒動で働かせてしまったら“申し訳ない”っていう気持ちがブワーって自分の中で膨らむやろうなって。それくらい僕も弱っていましたし、罪悪感に押し潰されるイメージしか湧かなかったんで。その分、僕が寝ないで働いたほうが気が楽やったんですよ。だから、騒動の間はいろんなアルバイトをしていました」
木本に「愛妻家なのでしょうか?」と尋ねると「んー、そうかなぁ? まぁ……。そうかもですね(笑)」と照れてみせた。
「TKOは東京進出に失敗し続けて、5回目の進出でなんとかなって。さらに今回の騒動があって。でも、奥さんは支えているというよりも信用してくれているっていう感じですね。『好きなことをやって。何とかできるやろ』みたいな。多分、僕が急に芸人を辞めると言っても『そうなんや』っていうタイプ。僕も信頼しているし、すごい好きやから……。いまだに毎日手を繋いで寝ているんです。騒動以来、奥さんの存在をより大きく感じるんですよね」
プライベートでの“相方”とも相性抜群な木本。愛妻とともに倹約生活はまだまだ続く。