新山千春 オーディションで告白!? 武田真治愛が強すぎた中学生時代
画像を見る 青森から上京したて16歳の頃の新山千春

 

■心に響いた“あゆ”の寄り添ってくれる歌詞

 

’95年、中学3年生のときにホリプロタレントスカウトキャラバンに出場したのもテレビがきっかけ。

 

「『南くんの恋人』(’94年・テレビ朝日系)に出ていた武田真治さんの大ファンでした。今でこそ筋トレでムキムキというイメージですが、当時は女性的な面もあって。それなのにすごく鋭い目つきだから、雑誌の写真を見ているだけで引き込まれていました。いまは“さん”づけですが、当時は“武田真治に会いたい!”という思いで、同じ事務所のオーディションを受けたんです(笑)」

 

地区予選を勝ち抜き、本選に駒を進めたところで、憧れの武田真治と対面できた。

 

「本選では一人ひとつの質問ができたのですが、ほかの出場者が演技にまつわる質問などをしているのに、私はファンとして心残りなく青森に帰りたかったので『目を見て千春ちゃんって言ってください』とリクエスト。夢がかなって号泣しちゃったんです。そのあと、社長に呼ばれて『ファンの集いじゃないんだぞ』と怒られてしまいましたが(笑)」

 

グランプリは逃したものの、新山さんは審査員特別賞を獲得しホリプロに所属。高校進学を機に上京した。

 

「最初は友達もいないし、標準語も話せない。毎日、『青森のお刺身はおいしかった』『津軽弁を思いっきりしゃべりたい』と思っていました。撮影現場でも怒られてばかり。そのつど、すいませんと謝るのですが、『ここは元気なシーンなんだから謝るな』って、また怒られたこともありました」

 

故郷を離れ、慣れない環境で、次々に来る仕事をするのに精いっぱい。大きな渦にのみ込まれそうになっていた時期に聴き込んでいたのが、浜崎あゆみの曲だった。

 

「高校生のときにファーストシングル『poker face』(’98年)を聴いてから、ずっと新曲をチェックしていました」

 

なかでも『A Song for xx』(’99年)は忘れられない曲。

 

「自分の居場所がわからず不安を抱いている人に、“一人じゃないよ”と寄り添ってくれるような曲。青森から出てきて間もなく、自分の感情を出せる友達が少なく、仕事でも怒られてばかりと自信を失っていたから、心に響いたのだと思います。“いつか、こんなふうに同性から支持される人になりたい”という目標もできました」

 

ライブにも足を運んだという。

 

「曲も感動的ですが、衣装の華やかさが本当にすごくて。ネイル、靴、アイラインの引き方まで、すべてが完璧でかわいい。ファッションも全身プラダとか全身ミュウミュウとか。身につけるものは次々に流行アイテムになっていきました。私も、『SEASONS』(’00年)のジャケットでかぶっていた帽子を買ったりしていました」

 

失恋したときには『teddy bear』(’00年)、気持ちを上げたいときには『Boys&Girls』(’99年)を聴いた。

 

「『Boys&Girls』はモノマネ番組に出演したときに歌ったほど好きな曲。青春時代に聴いたあゆの曲を、いまでもカラオケで歌い続けています」

 

【PROFILE】

新山千春

’81年、青森県生まれ。ホリプロタレントスカウトキャラバンを機に芸能界入りし、’96年の映画『お日柄もよくご愁傷さま』でデビュー。多くのドラマ、バラエティ番組に出演する。青森市観光大使を務めたり、YouTubeチャンネルを開設するなど、マルチに活躍している

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