“91歳でフォロワー20万人超”女性が語る「人生の新しいステージへの踏み出し方」
画像を見る 健康の秘訣は、毎日の「煎りぬか」。朝食ではヨーグルト、シリアル少々にスプーン1杯の煎りぬかをかけて(撮影:五十川満)

 

■70歳からのステージは「自分で考え、行動する」

 

そんな日々の健康を支えているのが食生活だ。これも、シンプルに自然体を心がけている。

 

「厳しい制限をすると高齢者は栄養失調にもなりかねませんから、自分の食べたいものを食べます。基本は手作りですが、既製品も買います。手間に見合わないから、揚げ物や天ぷらはしません」

 

毎日、欠かさず食べるものが2つある。

 

「20年来のぬか床のぬか漬けと、米ぬかを煎ったもの。どちらもお金がかからず、おいしく、栄養満点。米ぬかは、食物繊維や各種ビタミン、カルシウムなどが豊富で、整腸、血液サラサラ、美容にもいい。私は米屋で買いますが、50円なんていう安さ。人にすすめるときには、『タダ同然で健康になれるのよ』と言ってます(笑)。

 

朝食は、この米ぬかバナナヨーグルト、昼は麺類、夜は晩酌しながら(笑)。350mm缶のビールは毎日で、いいことがあった日にはワインを開けたり。高価じゃなくていいの。カルディで売っている700~800円くらいの赤ワインが好き」

 

こうした何げない出来事を日記帳に記して、1日が終わる。

 

「夜寝る前の習慣で、ほんの2~3行。その日の出来事や『サミット900円』など家計簿にもなる。そういえば、この日記も70歳ごろからの習慣です。もう何十冊にもなっていて、ふだんは引出しにしまっていますが、この積み重ねがあると思うと安心で、まさに、ひとり暮らしを見守るパートナー。

 

あとは、仲間との麻雀やBTSの推し活で、認知症予防です」

 

今回、自身の90年以上に及ぶ人生の来し方をふり返って、改めて気づいたことがあるという。

 

「長生きしても、不健康だったり、クヨクヨ生きるより、いつも元気でいたい。心身ともに健康でいられるかどうか、その別れ道が70歳ごろにあったように思います。

 

つまり、高齢になって人生の次のステージへ一歩踏み出すときには、やはり努力がいると思うんです。このチャンスは他人任せにせず、自分で考え、行動しなきゃ。

 

難しいことじゃない。『手を抜くとこは抜こう』『子どもとは少し距離を置こう』などなど」

 

70代からの幸福は、自分自身の生き方や選択にかかっているのだ。

 

「私は“昔はよかった”と思ったことはありません。いつも“今がいちばん幸せ”。みなさんも、今日を精いっぱい楽しみながら、ステキな“高貴香麗者”を目指してください」

 

(取材・文:堀ノ内雅一)

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