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「朝ドラは目標の一つだったので、出演が決まったときはめちゃめちゃうれしかったですね。きっと祖父や祖母がものすごく喜んでくれているだろうなと、想像するだけでワクワクします」

 

そう語るのは、朝ドラ『虎に翼』で裁判官・星航一(岡田将生)の長男・朋一を演じる井上祐貴(28)。司法試験を目指す大学生役のため、当時の時代背景や事件などを調べてイメージを膨らませていった。

 

「自分の出演シーンには関係ない法律や、法廷で扱われている事件など、いろいろ調べました。終戦後の日本にどんなことが起きていたかを知ることで、間接的に役づくりにも生かされたと思っています」

 

台本を読んでいちばん驚いたのは、主人公・寅子(伊藤沙莉)の友人の轟(戸塚純貴)が、彼女に同性のパートナーを紹介するシーンだったという。

 

「日本の朝の顔といわれるような作品で、セクシュアリティについてしっかりと描かれていることに驚きましたし、よいことだなとも思いました。これまで扱いづらかったような部分にもしっかり触れていることが、見てくださるみなさんの共感を呼んでいるんでしょうね」

 

朋一は、父親の恋人である寅子に対して怒りをあらわにする場面もあるが。

 

「フツフツとたまっていた感情を爆発させるシーンで、体力も気力も使い切って疲れましたが、脚本の内容が自分の中にスッと入ってきて、とても演じやすかったです。伊藤さんは、ふだんから明るくて、強くて、本当、寅子のまんま。余貴美子さんや岡田さんが現場の空気を作ってくださっていますが、やはり伊藤さんがいらっしゃると場が締まる。主演としてドシっと構えていらっしゃって、この人についていこう! と思わせてくださる方です」

 

昨年は、NHK大河ドラマ『どうする家康』で本多正信の長男・本多正純役を好演するなど目覚ましい成長を遂げた。役者としての今後の目標は?

 

「常に大きな目標を持つように心がけていて、どうすればそこに近づけるかということを考えています。大河と朝ドラに出るという夢はかないましたが、次また機会があったらメインキャストとして出演したい。そしてゆくゆくはアカデミー賞も取れるような役者になるのが大きな目標の一つです」

 

【PROFILE】

広島県出身。学生時代に美容師を目指した時期もあったが、大学3年のときにホリプロタレントスカウトキャラバンを受け、審査員特別賞を受賞。’19年『ウルトラマンタイガ』(テレビ東京系)で初主演をはたす。『大奥』(NHK)、『マルス―ゼロの革命―』(テレビ朝日系)などに出演

 

連続テレビ小説『虎に翼』

毎週月~土曜朝8時からNHK総合ほか。女性で日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ三淵嘉子さんをモデルに、主人公・寅子の人生を描く

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